2006年06月アーカイブ

2006年06月06日

「秋田小1事件」に思う

今日もまた、新聞は嫌な事件ばかりです。
殺人とか、インサイダー容疑とか、
朝から憂うつになります。
「秋田小1事件」の容疑者の女性については、
特に胸を痛めます。
私のカウンセリングルームには、
今までも、離婚をして子供をひとりで引き取り、
頑張っている女性はたくさんいます。
離婚原因が夫のDVであったり、
女性問題であったり、借金苦であったり、
いろいろですが、小さい子どもを抱えて、
必死に生きている人たちです。
彼女たちは、時に絶望し、時に前向きに、
日々揺れ動くさまざまな感情をコントロールしつつ
カウンセリングに通っていますが、
この秋田の事件の容疑者に、
彼女の過去の絶望を聞いてくれる家族がいたのか、
何でも話せる人がいたのか、
と考えさせられました。
新聞に載っていた彼女の虚ろな表情には、
精神的に追い詰められてきた
長い歴史が刻まれている気がしたのです。

子供を殺されたご両親、
そして彼女の周りの人たちが
こういった悲しい結末にならずに、
また、彼女にも新しくやり直す人生が
おとずれるための何かしらのサポートが
少しでもあれば、違っていたのでは…
と思うとき、私は、カウンセラーの在り方を
また問われている気がしています。
私は、事件の結末だけを知るのではなく、
奥に潜んだ心の混乱について
私なりに考えていきたいと思っています。

彼女の水死したお子さんと、
殺された豪憲君に対して、
ご冥福をお祈り申し上げます。

投稿者 椎名 あつ子 : 19:09 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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