2007年05月アーカイブ

2007年05月16日

心理検査とは

「ただ、マニュアル的な表現ではなく、
的確な結果に対して、
血の通った優しい表現に感動しました。」

これは、ある日クライアントが、
心理検査の結果の所見レポートに対して
言ってくれたことば。

心理検査は2時間ほどの時間をかけ、
ロールシャッハ、描画テストを行い、
その他、エゴグラム、SCT、
そしてカウンセリングの経過報告を
プラスして、結果を出している。
出た様々なデータは、
一人に対して4時間以上の時間をかけ、
文章化し、クライアントに報告する。

それぞれの人の家庭環境、
その人の表現力、考え方の傾向、
そして潜在的な意識、
そういったことをすべて
まとめあげて、
一つの形として、
その人を捉えていく。

そういった過程の中で、
その人の欠点的要素を、
これからの課題として、
一緒にカウンセリングの中で
話を進めていくといった方法を、
私は非常に必要であると感じている。

表面的なマニュアルに沿ったことばで
データとして表現しても、
その人には伝わらない。
私たちは、すべてデータの結果を、
恐れずにクライアントに
提示していくといった上で、
その後のフォローも
責任を持って行っていく。

これが、本当のカウンセリングのあり方と
考えている。

こういったことを自分で書くのは、
傲慢的な自信と捉えられがちとも
思ってはみるけれど、
これもまた、心理検査の担当を
がんばってくれているスタッフ、
そして、私のカウンセリングを
支えてくれている
セクレタリー的なスタッフ、
そしてまた、
リラクゼーション担当のスタッフが
あってのことだと痛感している。

このことばを伝えてくださった
クライアントにも、
心から、心から、感謝して
やまない気持ちでいっぱいになり、
私たちは新たに原点に戻り、
クライアントのための、
クライアント中心のカウンセリングを
目指したいと考えている。

心理検査。
それは、その人の今の
表現しがたい心の内を、
その人に代わって
表現するといったことでもあり、
これから少しずつ、
その人が変わっていくためには、
まず、本当の自分を知っていくこと、
そしてそれは、自分の性格を
受け入れることから始まるのだと、
もっともっと多くの人に
伝えていきたいと感じている。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:51 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

月別アーカイブ

カレンダー

2007年5月
« 4月   6月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

オススメ