2008年09月19日

Time to say good-bye

何故、人は、
優しいメロディーに心ひかれ、
涙を流すのだろう。

ある女の子は、何ヶ月間も悩み続け、
愛する人に別れを告げた。
そして、やっと別れを告げたあと、
相手から攻撃をし続けられ、
自分を責めながらも
相手の情けない執着の感情に絶望し、
そして今、彼から解放されたことに、
少しの喜びと自由をかみしめていた。

そう、もう自由。

私は、苦しみながらも、
解放からくる自由を
手に入れた姿を見守りながら、
2年前の今頃の自分を想い出した。

もう2年なのか、
まだ、2年なのか。

あの頃、ある曲を聴いて、
泣いた。
私は静かに、声を押し殺して
嗚咽した。

悔しさと悲しみと、
苦しみと憎しみと、
そして愛と、
そんなあらゆる感情を
いっぺんに感じながら、
ある人を想い続けた。
男女の恋以上の誓いが、
私の中にあった。

でも、気付かなかった。
終わろうとしていたことを。

2年が経ち、私は思う。

「あなたは元気ですか?」

別れが辛すぎて、別れのとき、

「いつでもまた、帰ってきてね」

と伝えた言葉の偽りを
自分で感じながらも、
あの時、私は、そう言いたかった。
別れが辛すぎた。

2年の時が経ち、今は分かる。
今の私に本当は誰が必要なのか。
私を、日々支えてくれている人は
誰なのか。

あの人が去って、
そして今、あなたがいる。

そう、すべて人生は、
そういうこと。
人とは、そうやって、
また出会えていくもの。
別れは出会うこと。

恋に別れを告げた若い子と、
一緒の時間の中で共有したこと。

別れは、自由になるということ。

投稿者 椎名 あつ子 : 11:56

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

月別アーカイブ

カレンダー

2008年9月
« 8月   10月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

オススメ