2010年06月22日

悲劇と喜劇

混乱や、苦しみや、怒りの状態は、
その人にとって、悲劇。
それなのに、他人から見ると、
喜劇としか見えないドラマがある。

失恋をして、
自慢の長い美しい髪を
バッサリと切る。
その人にとっては、
苦しく悲しい悲劇。
でも、前髪が少し短すぎた。
これも悲劇。

でも、他人からは、喜劇である。

長い間、悩みを打ち明けていた
唯一の親友は、
夫の愛人だった。
これも、悲劇以外の何物でもないけれど、
知らない他人から見れば、
喜劇になってしまうかもしれない。

リラックスのために出かけた、
久しぶりの旅行の日。
大雨に降られ、しかも渋滞だった。
これも、悲劇であり、喜劇。

私たちの人生は、
悲劇と喜劇を繰り返していて、
それは紙一重であるように思えた。

それならば、今、起きている悲劇を、
これはもしかして、
人からは喜劇と見えてしまうのかどうかを、
冷静に見つめてみたりすると、
案外、人生はユーモラスなのかもしれないと
思ってみたりした。

私は、ある悩みから抜け出したくて、
わざわざ車を飛ばして、
遠いところへお寿司を食べに行った。
それなのに、夜、
腹痛にあい、
一睡もできなかった。

悲劇だけど、
あとで考えると喜劇だと、
自分でも思う。

それが人生。

そう考えたら、つらいことも、
少しは笑えるようになっていた。

投稿者 椎名 あつ子 : 11:43

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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