2011年03月アーカイブ

2011年03月21日

1つになるということ

東北関東大震災から、1週間が過ぎました。
まだ余震が続き、まだまだ不安定で、
食事もなく、水もなく、ガスも出ない
辛い環境の被災地で、
自分の家のあった場所へと訪れる人が、
数多くいらっしゃいました。

愛すべき人の記憶を求め、
泥まみれでも、残っているかもしれない
写真1枚を求め、
新しい一歩を踏み出す勇気を持つために、
思い出を探しに出かけていく方々。

胸が張り裂けるような思いで、
その光景を見ていました。

ここ、センターに訪れる人たちのカウンセリングでは、
今まで、ほとんどの方々が、
過去の苦しい想い出を消し去りたくて、
親からの虐待からや、
DVからや、いじめの過去からなど、
そのつらいトラウマが
どうしたら解消されるのかというものです。

今、被災地の方々は、
過去の想い出のひとつひとつを探し求めている…

大きなこのギャップ、
本当に考えさせられた時でした。

だけれども、どちらも本当に
つらい作業には変わらないのです。
なんて、世の中は複雑で、
矛盾だらけなんでしょう。

苦しみやつらさは、
人それぞれ、別々であったとしても、
その人の立場になってみないと
分からないことだらけの思いが、
そこにはあります。

今、外国人の留学生、出張者、
そして外交官までが、
日本脱出をしはじめている中で、
日本人である私たちは、ひとつになって、
この国を、自分たちの手で
立て直すことを考えたいと思います。

戦争を知らない私たち世代が、
大戦の焼け野原から、今日まで来た日本の歴史は、
語り継がれてはいても、
実感できないことが多い中、
それでも、今、誰もが被災地を見て、
戦後の日本を想像することはできます。
立て直す力は、日本人にはあるのだとも信じられます。

悲しみや苦しみや、環境や考え方は、
人それぞれ違っても、
私たちの帰るべきところは、ここ日本であり、
捨てていくことはできないことは、
みんな同じです。

日々、報道される様々はニュースを見ながら、
考えさせられることが本当に多い1週間でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 16:01 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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