2013年04月27日

子どもの心とともに

伝えるべきか、
伝えないべきか………

それは、私のここ数年の葛藤でもありました。

子どもや大人の発達障害について。

伝えることで、その人が長年悩んでいた
人間関係の問題や、
仕事がどうしても続かなかったり、
怒られて傷付くことが多かったり、
孤独感をいつも感じていたりといった
その人の悩みの原因を知ることができることも、
たくさんありました。

また、伝えることで、
やはり自分は人とは違うのだと
感じさせてしまったり、
かえって混乱させてしまったり、
自暴自棄にさせてしまったり…
ということもありました。

これは、子どもさんの場合も同じで、
伝えることで、今後に向けてのサポートを一緒に考え
アドバイスすることもできました。
また、伝えることで、
ご両親が頭を抱えてしまったこともありました。

そんな中、今回、
「こども発達スクール」
という、発達に関する様々な問題を解決していくための授業を、
ここ横浜心理ケアセンター内でおこなう場所を作りました。

問題や悩みを放置するのではなく、
ただ様子を見ていればいい状態でもなく、
将来、社会に出て行く大切な私たちの財産でもある子どもたちを、
そしてそのご両親を孤立させないよう
救うための時間を持つことを決断いたしました。

十数年前、ここ横浜心理ケアセンターを
カウンセリングルームとして始めたときは、
まだカウンセリングは理解されず、
心の病気に大きな偏見がありました。
そして今、心の病気に限らず、
様々な悩みを第三者のプロに相談することが
重要であるという認識が確立されつつあります。

発達障害についても、まだまだ今は理解されず、
変わった人と決め付けられがちな時代だからこそ、
後々、いつか誰もがそういった人たちを
受け入れることのできる社会を作るために、
大きな希望を持ちつつ
動き出すことを決めました。

今回、この新しい事を始めるにあたり、
病院関係の方々、行政の方々、
学校関係などたくさんの方々が
本当に応援してくださり、
たくさんの暖かい支えがあったことを
本当に嬉しく感謝いたしております。

私たちは、たとえ小さな一歩であっても、
誠実に信念を持って、
何が今、必要なのかを見つめ続け、
今まで以上に目に見えない心の世界に目を向けて、
強く強く進んでいきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 椎名 あつ子 : 12:43

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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