2013年06月アーカイブ

2013年06月29日

馬と子ども

馬と出会って1年が経った。
乗馬の優雅で高貴なイメージは
あっという間にどこかに消え去り、
毎回とにかく馬の心と私の心の
その日のバランスがすべてであることを
知らされる時間でもある。

馬の体と心の状態を感じつつ、
初心者の私の乗り方に
負担がかかるのに付き合ってくれる
馬に感謝し、いたわり、無条件に愛して、
初めてコミュニケーションがとれる
スポーツであることを、
最近、本当に痛感する。

馬によっては、わがままだったり、
すぐイライラしたり、反抗的であったり、
わざと動かなくなったり、
また時には急に走ったり…
何度も落馬しそうになった。

それでも、乗り終わった後、
ブラッシングをしたり、
りんごをあげたり、
体をふいてあげたり、
足の爪をあらってあげたりすると、
馬は、何ともいえない優しい目で私を見つめ、
顔全体を私の体にすりつけてくる。
それは、激しいコミュニケーションの後の
最高の癒しのひとときだ。

私は今、馬から教えてもらった感覚や愛情のかけ方を、
子どもに向けていきたいと心から感じている。
生きづらかったり、育てにくい子どもたちを、
無条件に受け入れて守りたいと思う。

きっとこれも、私を受け入れてくれた
さまざまな馬が私に教えてくれたのだと思う。

神様、出会わせてくれてありがとう。

本当に最近、心から感じること。
馬は、私のセラピーなのだ、と。

~~~セミナー開催のお知らせ~~~.

「子どもの発達障害セミナー」

日時:
第1回目 平成25年5月18日(土)午前10時~正午
         横浜市開港記念館 6号室 → 終了しました
第2回目 平成25年7月12日(金)午前9時半~11時半
         横浜市開港記念館 9号室
場所:横浜市開港記念館 横浜市中区本町1-6
講師:横浜心理ケアセンター 代表カウンセラー 椎名あつ子
対象:発達障害傾向のお子様がいらっしゃるご両親様およびご関係者様
参加費:無料
定員:各回とも50名程度

セミナー内容(予定)
・子どもの発達障害とは
 発達障害概要の説明/具体的な症状/発生してくる問題   など
・対処方法
 お子様へのケア/ご両親様・ご家族へのケア/
 幼稚園や学校との連携の必要性とその方法/
 ご家庭内でできること(トレーニング) など
・事例紹介
 弊センターでの事例のご紹介 など
・質疑応答

※各回とも、概要などの説明内容は同じとなりますが、
 事例等は違うものをお話したしますので、
 両方にご出席いただいても構いません。

※大変申し訳ございませんが、今回のセミナーはお子様同伴でのご入場はできません。
 ただし、参加者のひざの上でお待ちいただける年齢のお子様のご同伴は可能です。 (事前にお申し出ください)

※お問合せ、お申し込みは横浜心理ケアセンターまで。
 atsuko@shinri-care.com
 045-226-9733(平日11時~19時/土曜11時~17時)
「こども発達スクール」
https://shinri-care.com/c-school
体験随時受付中

投稿者 椎名 あつ子 : 12:20 

2013年06月12日

テリトリーとは

男と女の話。

その女性は、1年以上ぶりに、
あるバーに友達とふらっと寄った。
食後のお酒を、少し飲みたくて。
雨が降っている夜だった。

そこには、昔つきあっていた男が、
やはり友達と飲んでいた。

「お久しぶりね。元気そうね」

彼女は、けんか別れのままになっていた人との
思いがけない再会に、美しさを感じた。

男は1時間後、
ひとりで笑顔で帰って行った。

まるでフランス映画みたい。
ドラマティックな夜だわと、
友達と一緒に、
その後ももう一杯お酒を飲んで、
彼女は帰っていった。

しかし次の日、その男から彼女に、
「僕のテリトリーには来ないでくれ」
と電話があった。

彼女は本当にびっくりして、
そして別れた男の情けなさに、
その人との昔の時間を後悔した。

よくある男と女の話かもしれないけれど、
その話を聞いて、テリトリーについて
考えさせられた。

人にはそれぞれ、大切なテリトリーがある。
夫婦にも、親子にも、そして男と女にも。

2つの円と円を少し重ね合わせると、
2つの円が重なった中心にもうひとつ円ができる。
その中心の円は、お互いの共通の
大切にするべき時間。
これは、大きいほど、素敵な関係。

でも、左右の三ケ月に似た空間は、
それぞれの大切なテリトリー。
相手に見せなくてもいいし、
あえて見ようとしない方がいいものであると思う。

夫婦や親子や、男と女のカウンセリングをしていると、
この三ケ月の形の部分をお互いが干渉したり、
見ようとしたり、壊そうとすることで、
起きてくる問題が多いことに気付く。

ただ、そのバーでの話は、
女にとってはドラマティックなことが、
男にとってはヒステリックになった
話なのかもしれない。

そしてまた、思ったこと。
素敵なはずのお互いのテリトリーは、
どちらかに何か隠し事や、後ろめたいことがあると、
防御となり、つまらない空間になってしまう。

その男は、彼女に見せたくなかった何かが
あったのかも…しれない。

テリトリーという言葉は、
本来、お互いの尊重すべき空間として、
成り立つ言葉だと思った。
尊重や尊敬がない場合、
それは、ただの秘め事となる。

勉強になった男と女の話だった。

投稿者 椎名 あつ子 : 18:40 

2013年06月01日

人魚姫

その日は、特別なお祝いだった。

ぎんぎんに冷やした
大好きなモエ・シャンドンを用意した。
シャンパンは、不思議と
人を幸せにしてくれる。

いつまでも、いつまでも、
浮かび上がってくる
細かく小さな泡は、
キラキラと光り続け、
永遠を感じさせる。

グラスの中の様子をずっと見ていたら、
小さな人魚姫になって、
海の中を泳いでいる気分になった。

こういう瞬間、瞬間を、
いつも喜びと表現することができたら…

もちろんそれは理想だけど。

それにしても、シャンパンを
初めて作った人は、
幸せに生きた人なんだろうな。

私はその日の夜、
人魚姫になった夢を見た。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:15 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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