2018年06月アーカイブ

2018年06月28日

点と点をつなげること

月日があっという間に
過ぎてゆくことを
最近、本当に実感します。

もう6月も後半に近づき、
夏は間近になりました。
ほぼ毎日が、
夫婦の関係についての相談、
子どもの事での相談、
仕事の事(人間関係)での相談が
ほとんどで、
1日が過ぎていきます。

とくに夫婦や恋人などの
男女の関係の相談となると、
私自身戸惑うことも
正直、数多くあります。

私はカウンセラーである前に
女性ですし、
そして妻であり、
母親です。
その、自分の立場を捨てて、
より客観的に、
カウンセラーとして
クライアント様たちのことばに
耳を傾け、
心と頭を同じ状態に保とうとして
向き合っているつもりでは
あるのです。

ただそんな中で
いつも思うことは、
本当に時代は変化しつつあり、
人の常識や、価値観や、
男女の在り方についてや、
結婚についてや、
子どもへの接し方や、
生き方そのものが、
昔のように1つの方向ではなく、
様々な方向へ、
それは時に、
見たことのない形へと
進みつつある気がしています。

それでも
法律や学校や職場などといった
公の部分では、
まだまだ保守的な形式があり、
その中で人々が混乱して、
人の目や、社会からの目を気にして、
自由を奪われているために、
ストレスフルな生活が
生まれているように思えます。

私は、
結婚をしていない人たちが
子どもを二人で育てても
いいと思いますし、
自分に合ったスタイルで
仕事を選んでもいいと思いますし、
同性が一緒に住んで
愛し合ってもいいと思いますし、
年齢差の大きい二人が
つきあってもいいですし、
全てを捨てて一人で生きても
いいですし、
親子が憎み合ってしまっても
仕方がないですし、
夫婦が口をきかなくなっても
別々の生き方を選んでも
いいと思います。

ただ、それらすべて、
自己責任という勇気と覚悟の上で、
後悔したり、懺悔したり、
感謝したり、許したり、
あきらめたり、反省したり、
しながら、
きちんと自分と向き合うことが
必要であると感じています。

いろいろ、つらいことがあっても、
苦しくても、
最後は、相手や社会や親や
環境のせいだけにするのはやめて、
自分の命の重さや
自分が生きている意味を
もう一度認めて、見つめて、
みたいと思うのです。

私の仕事の大きな目的としては、
そのためのお手伝いが
できたらと思っています。

いつか、このカウンセリングが
将来のある時に
ふと思いだされて
何かを感じたり、
影響を受けていたり、
点と点を結ぶように、
今気づかなくても
いつか、今のこの苦しみや悲しみや悩みが
意味がある物へと
導かれるために・・・
そんな時間として
私も向き合っていきたいと
思っています。

夏が少しずつ訪れようとしている
この時に、なぜか、
「点と点をつなげる」という感覚を
意識せずにはいられない
そんな今日でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 16:45 

2018年06月19日

地震

大阪北部に大きな地震が起きました。
気象庁は、一週間程の警戒を
呼びかけています。
今後どこでもいつでも
起きうる可能性も言われており、
想像するだけで
心配でそわそわ・ドキドキ
してきてしまいます。

ここ、横浜心理ケアセンターでは、
神戸の震災以来、
いつ何が起きてもいいように、
食料・水などの防災セットは
いつも用意はしていますが、
今回、またあらたに期限切れなども
チェックして用意しなおしました。
いざという時、クライアント様が
帰宅できなかった場合も含めて、
考えております。

それでも、すべてが万全というわけには
いかない場合もあると思います。
日頃から地域の人々や
病院・警察等の状態を知っておいたり、
避難場所の状況を知ったり、
小さなお子様やお年寄りのいるご家庭では、
なおさら、用意しておくべき食料の用意なども
大切になってくると思います。

用意さえしておけば大丈夫ということは
決してありませんが、
一人一人が、
意識を持つことが
本当に大切なことだと思います。
そして、大きな災害のためだけでなく、
人との関係性の中で、
思いやりや優しさなどのホスピタリティーを
お互いが持ち合うことを
日頃から心掛けていきたいと
思っています。

今もなお、
混乱の中にある大阪の人たち、
ケガをされた方々、
そして亡くなった方たちのご家族の方々、
心より手をあわせ、
お祈り申し上げます。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:34 

2018年06月14日

子育てについて伝えていく勇気とは

 

胸が張り裂けそうになる記事を
新聞で読みました。
目黒区の結愛ちゃんが
亡くなった事件です。

「パパ、ママ
おねがい ゆるして」
のことばは
たくさんの人が読んで
心につきささることばだったと
思っています。

ここ横浜心理ケアセンターには
子育てに悩んで相談に来る人が
たくさんいらっしゃいます。
結愛ちゃんの親のような
虐待をしている人たちでは
ありませんが、
それでも
夫婦問題や会社でのストレス、
経済的な問題などで
イライラして
子どもにあたってしまう
という相談は
数多くあるのは事実です。

勉強を教えていて
飲み込みが悪く
ついつい手が出てしまうケース、
何度注意しても
言うことを聞かなくて
怒鳴って叩いてしまったケース、
学校の先生から忠告をされて
親として自信がなくなり
子どもに対して
「あなたのせいで恥をかいた」と
言ってしまったケース、
「もうママはいなくなるからね」と
脅迫のことばを言ってしまうケース、
子どもにママ(パパ)なんて嫌い
と言われて
「ママ(パパ)もあなたを嫌いよ」
と言ってしまったケース、
数かぞえられない程のケースがあります。

親の中にも
様々な苦しみや悩みや混乱があり、
その中で
小さな子どもを教育して
しつけて、育てていくことは
本当にいつの時代も
大変な事だと思っています。

親も一人の人間なので
解放されたかったり、
自由になりたかったり、
逃げ出したくなったり、
の気持ちがあることは
当たり前だとも思っています。

それでも、
子どもにも安心した生活を
送る権利があります。
脅かされたり、傷つけられたり、
放置されたり、無視されたり、
暴力的な行動をされたりした事は、
長い間、心の中に
大きく刻み込まれてしまい、
ゆがんだ人格を作ってしまうことも
少なくありません。

そういったこと、
すべて頭では理解していても、
ついつい、叩いたり怒鳴ったり
してしまうこともあるのが
子育ての時期です。

子どもは正直、
かわいい時ばかりではありませんし、
「何故こうなんだろう?」と
悩むことの方が多い時も
あると思います。

私は、今の社会が
子どもを教育していく中で
大きなハードルがありすぎる
気がしています。

特に、共稼ぎの夫婦には、
八方ふさがりになるような現実が
山のようにあります。
こういったご両親に必要なことは、
まず身近な人、親、
幼稚園・学校の先生、
心理カウンセラー、病院の先生、
近くの公的な機関の相談の窓口など、
誰でもいいので相談することだと
思っています。

だめな親だと思われはしないかという
評価を気にする前に、
自分のためにも、
子どものためにも、
勇気を持って、
弱音でもイライラでも混乱でも
何でもいいので
打ち明けてみて欲しいのです。

育児雑誌のような
愛あふれる完璧な親は
本当はどこにもいませんし、
誰もが、同じような悩みを持ちながらも、
いい親のふりをしていることの方が
多いのです。
「子育てって楽しい」とか
「子どもって天使」とか
「本当に子どもはかわいい」とか
言っている人たちも
同じような葛藤はあるはずなのです。
表面的な理想の教育だけを信じず、
今起きている問題から
目を背けずに
自分を否定する前に
「助けてほしい」と
誰かに伝えてほしいと
思うのです。
親が、誰かに相談できるように
なることによって、
子どももちゃんと
親に伝えてくれます。
「私も~がどうしてもできないの」
「~だから~してしまうの」と。
できないことを言い合えることが
信頼関係につながっていくのだと
私は思っています。
これは、夫婦間でも
同じであるように
感じています。

最後に
心から結愛ちゃんの
ご冥福をお祈り申し上げます。

投稿者 椎名 あつ子 : 11:10 

2018年06月07日

生まれた日

先週は私の誕生日でした。
誕生日とは、あたりまえですが、
自分がこの世に生まれてきた日です。
つまり、産んでくれたことに
感謝する日でもあります。

当日、両親から
ピンクの蘭の花が届きました。
「いつまでも、こうして貴女の
お誕生日を祝えることに感謝です」
と、80歳をとっくに過ぎた両親からの
メッセージがついていました。

私は、とっくに50歳を過ぎ
いい大人ですが
両親にとっては、
私はやはり娘なのだと
実感したのでした。

ここ横浜心理ケアセンターにも
親子(年老いた両親と大人の子ども)の
相談があります。

残り少ない人生となりつつあるため
長い間、連絡がとれていなくて
関係が崩れたままの息子との
修復を望む両親からのご相談、
老後の経済的な問題を
弁護士に伝える前に
子どもたちと話し合いたいけれど
どう話していけばいいのかという
両親からのご相談、
そして、もう会いたくないので
忘れて欲しいという気持ちを
伝えて欲しいという娘さんからのご相談・・・
このほかにも
いろいろな現実がありますが、
カウンセリングという領域を
越えたご相談も
数多くあります。

ただここに至るまでの
さまざまな、おびただしい
葛藤や、苦しみや、
隠された事実や、
理解し合えずに来た親子の時間が
あることを知ることも
正直、数多くあります。

産まれてきたことを恨んだり、
産んだことを後悔したり、
親子である事実を
受け止めることに
悲しみや絶望があったり、
人には、人に言えないことが
数多くあります。

それでも、毎年、
誕生日はきちんと、
望まなくても、望んでいても、
訪れます。

私は、誕生日は、
母が産んでくれた日として
感謝もしてきていますが
何か見えない力によって
(これが神というのであれば
それでもいいのですが)
この世に生まれるため、
何かの目的や使命を
与えられた日でもあると
感じています。

その目的や使命は、
決して知らされることはなくても、
本当は、
何かによって導かされているのだと
感じるのです。

私たちの命は
宇宙から見ると
とてもとても小さな物です。
でも大きく偉大な宇宙の中の
1つの星のような命です。
この与えられた命を
手を合わせて、感謝したい。
それが、産まれた日でもあると
思っています。

この歳になると
ある程度見えてくることがあります。
そして、その中で
やりたいこと、できること、
したくないこと、できないだろうこと、
そして必ずしていきたいこと、
そんな事を自分の中で
整えながら
ゆっくりと息を吐いて、吐いて、
吸って、吸って、
私の人生の時間を
大切にしたいと思っています。

そんなことを考えた
「生まれた日」でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 12:50 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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