あめとかさ
ぽつっと鼻先にあたったしずく。
あれ?っと思っている間に
肩や靴、バッグに増えていく水玉模様。
そのうちあちこちで
カラフルなまるが、空に向かって開き始めます。
それほど重要なことでもないけれど
どのタイミングでかさをさすかって
特に折りたたみがさだったりすると
結構迷ってしまいます。
もう少しで駅だから、とか
まだだいじょうぶかな、とか
だんだん強くなる雨に気づかないふりをして
屋根の下に入ってみれば
思いの外濡れていて
やっぱりかささしておけば良かったな、なんて。
時にあめはストレス
かさはストレスから身を守る手段に例えられます。
あめにあたりたくないけど、
バッグから出すのが面倒だな
後でしまうのも大変だし
ほら、あの人だって、まださしてない
だいじょうぶ、だいじょうぶ。
あめのなか、かさをささずに歩くのが好きな人
どこまでかさをささずにいられるか、挑戦したくなる人
それはいけないことではないけれど
風邪だけはひかないように
せめて、お気に入りのかさを一本
常備しておきたいものです。
かさをさしてもささなくても
好きになるように。
文:スタッフ T.S.
代表:椎名 あつ子
2015.07.07