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涙の対処法

少し前、涙活という言葉を知りました。
泣ける映画を観て、泣ける本を読んで、
思いっきり、泣く。
そういう機会を、
はやりの「~活」で表した言葉。
個人的に行うだけでなく、
涙活を掲げたイベントもあるとか。

自分が背負っていることで泣くことは、
時に難しいことがあります。
泣いている暇があったら
対処法を考えなくては、少しでも努力しなくては…。
そんな思いが先行して、
傷ついた心は後回し。
気づけば涙は心の容量を超え、
所構わず溢れ出したり、詰まって流れなくなったり。

そうならないように、
自分と関係のないことで泣くのかもしれません。
何も考える必要がない状況で、
ただただ感情に身をゆだねて、
泣く。
呼び水が、緩んだ心から、
押し込められていた辛さや悲しみを引き出して、
いっしょくたに流し去っていく。
そんな、安らぎの時間。

一方で、
ここ、横浜心理ケアセンターで仕事をしていると、
また違った涙と出会います。
椎名先生の力を借りて、
自分が背負っていることと向き合って、
流れる涙。
それだけで、
その方たちの強さを、存分に思い知らされます。

自分で対処できることだけが強さではない。
わかってはいても、
疲れ切った心を抱えている時、
もう手段の選択を失敗する余裕がない時、
その一歩は、なおのこと踏みだしづらいもの。
ですが、涙がたまりすぎて困った時、
どうか扉をたたいてほしい。
きっとそこで、
知らなかった自分の強さが待っています。

文:スタッフ T.S.
代表:椎名 あつ子

2015.08.25

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