感情を伝える
コミュニケーションが不得意な人にとって、
その難しさはいろいろあると思いますが、
その一つは、「感情を伝える」ことではないでしょうか。
そして、一口に感情を伝えると言っても、
その内容はさらに細分化されるでしょう。
強すぎる感情を抑えて伝えることができなかったり、
感情を正確に伝えることができなかったり。
そもそも、
感情を伝えること自体が控えめということもあると思います。
私は自分が感情豊かに話せるタイプではないため、
それができる人の話を聞くと、いつも尊敬してしまいます。
目まぐるしく変わる表情と声の調子。
周囲の人を、あっという間に自分の世界に巻き込んでしまう、
まさにエンターテイナー。
そういう人の周りは、いつでも華やいで見えます。
しかし本人に話を聞くと、
その人にはその人の困りごとがあるようです。
話していると、楽しくなって脱線を繰り返してしまい、
その結果、何を言いたいのかが伝わりづらくなること。
あなたみたいにわかりやすく話せるようになりたい、と言われました。
確かに、
感情を一切排除した事務的な語り口は、
事実や意見の伝達には適しています。
脱線のしようがないので、流れに沿って簡潔にまとまっています。
結局はお互い、ないものねだりなのかもしれません。
話し方のスタイルは、
そう簡単に変えられるものではないと思います。
だからこそ、どんな会話になるかは、
相手の聴き方次第というところがあるのでしょう。
話があっちこっちに行く人に
「それで、～ってことだったけど、それから？」
ときいてみたり、
その人らしさが伝わってこない人に
「そういう時、どう思うの？」
ときいてみたり。
ちょっと気にしてみることで、
うまく意思の疎通が出来たり、
よりその人のことを知れたりするかもしれません。
そんなことを書きながら、
コミュニケーションに関しては胸を張れない私。
聴き上手への道のりは、まだまだ遠そうです。
文：スタッフ T.S.
代表：椎名あつ子
2015.10.27