相性
少し前から、
「ぼっち」が怖い大学生が増えている
という話が聴かれるようになりました
「ぼっち」というのは、「ひとりぼっち」のこと
学食に1人で入れない、一緒に講義を受ける友だちがいない
人によっては気にしないことでも、
深刻に思い悩む人にとっては、
そのことがつらく悲しい毎日をもたらします
人間関係の悩みでは、「ぼっち」のように、
人との「遠さ」が問題になる場合以外に、
「近い」人だからこそ問題になる場合もあります
たとえば、相性
人はそれぞれ違う考え、感覚を持っていて、
合う人、合わない人がいるのは当たり前なのですが、
親子やパートナーのような「近い」人と合わないと、
なかなかしんどいものがあると思います
時に忘れてしまいがちですが、
血のつながった親子でも、
たくさんの中から選んだパートナーでも、
お互い別の人間である以上、違うところがあります
そしてそれがどうにも認められないところだと、
日常の些細なことまでが、
いちいちおおごとになってしまいます
「家の問題は自分たちで」という考え方もありますが、
距離が近いからこそ、
自分たちでは打つ手なしということも多いと思います
ここ、横浜心理ケアセンターでは、
相手との関係をみつめ直したいという方のお手伝いをしています
意外に思われる方も多いかもしれませんが、
実は親子カウンセリングや、夫婦カウンセリングなど、
相手と一緒に受けられるカウンセリングをやっているところは
結構少ないのです
当事者だけではケンカにしかならなくても、
カウンセラーが入ることで、話し合いができることもあります
また、どうにも身動きが取れなければ、
相手をしっかり見るために、
カウンセラーと一対一で話して、
自分の内に目を向けてから、
また一緒に話し合うこともできます
相性が悪い相手と、
まるで相性が良いようにつきあっていくのは無理かもしれません
それでも、お互い理解し合おうとすることができれば、
一緒にやっていくこと自体が無理ということはないと思います
その道を探す時、
夜道を照らす灯りになれたら、と思います
文：スタッフ T.S.
代表：椎名あつ子
2015.12.01