思いやりという想像力
人と関わる仕事をしていると、
相手を思いやるということの大切さと、
その難しさを実感することが多くあります。
思いやりというのは、
必要なことでもなく、
しなければならないことでもありません。
ただ、相手のことを思う気持ちから、
心遣いをすることです。
しなくてもいいけれど、
気にしない人には気づかれないけれど、
おせっかいかもしれないけれど、
相手を大切に思う気持ちそのものです。
意識して相手に伝えようと表現する場合もありますし、
無意識のうちに表現している場合もあります。
伝わることもあれば、
伝わらないこともあります。
思いやりからの行動が
かえって相手にとっては迷惑になってしまう場合もあります。
すれ違いが起きることもあります。
そのすれ違いが、
大きなトラブルになってしまうケースもあります。
すれ違いになっている思いやりを
客観的な立場から見ていると、
なぜすれ違っているのかがよく見えます。
思いやりは、
自分がどうしたいのか、
自分が相手だったらどうしてほしいのか、
ではなくて、
相手がどうしてほしいのか、
相手のためにはどうした方がよいのか、
を想像する想像力が必要なのです。
たとえば、約束に遅れてしまうとき、
あなたならどうしますか?
5分くらいなら連絡しないという方もいますし、
数分でも遅れるとわかった時点で連絡する方もいます。
連絡の内容も、
「遅れます」という報告であったり
「ごめんなさい、10分遅れます」という謝罪であったり
「ごめんなさい、~~で10分遅れます。
暑いから、先にお店に入っていてね」という思いやりであったり
様々です。
会ってから、さらに謝ったり、
おわびに一杯おごるね、という方もいます。
自分が遅れたとき、
相手はどんな気持ちだろうか?
イライラしている?不安になっている?
ラッキーと思って本屋さんにでも行っている?
どこでどんな風に待っているだろうか?
いつも待たせてばかりいるなぁ、
忙しい中時間を作ってくれたのかも?
どのくらい遅れるかわからないときっと困るよね、
などなど、
いろいろなことに思いを馳せることができます。
どれだけ想像できるかは人それぞれなので、
そういったことを考えて行動するのが当たり前
と思ってしまうのもまた違うように思います。
ただ私は、相手のことを思うなら、
自分にできる限り、想像力を働かせて、
相手を思いやりたいな、と思います。
けれど自分だけではなかなかわからないことも多いので、
他の人と話したり、
誰かの行動を参考にしたりして、
日々想像力を鍛え、
ベターな行動を目指していきたいです。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子
2016.06.07