「心理学」と「カウンセリング」
先日、高校時代の部活仲間と会ってきました。
ほとんどが社会人になって一、二年目ですので、
「今、何してるの?」という話題が大半でした。
仲間の仕事の話を聞くと、
自分の知っている世界がどれだけ狭いかを思い知らされます。
これまで聞いたこともなかった職種に、
その職種の意外な領域。
勉強になることばかりでした。
中には連携している企業同士、
「そっちの会社の〇○ってどうなってるの?」
「あぁそれ、こういう仕組みなんだよ。」
と情報交換をしていたり、
「□□会社の△△さんって知ってる?」
と共通の取引先の話をしていたり。
高校時代の仲間が、
社会に出てもいろいろなところで繋がっているというのは、
なんとも不思議で面白かったです。
そんななか、いまだ学生の私が
「大学院で心理学の勉強をしている」
というと、矢継ぎ早に質問が飛んできました。
「同期にパニック障害の人がいるんだけど、だいじょうぶなのかな?」
「私最近、気分が落ち込みがちなんだけど、これって病気?」
「お腹が痛かったのに、うつの薬出されたのはなんで?」
まだまだ少ない知識で、一生懸命答えながら、
みんな『こころ』について気になることはたくさんあるけど、
なかなかきける機会はないんだなと思いました。
『心理学』というと、興味を持つ方は多いと思います。
大学の一般教養で、心理学の科目を選んだ方もいらっしゃるでしょう。
しかし、『カウンセリング』となると、
急に敷居の高さが、興味に勝ってしまうようです。
「カウンセリングは病気の人が受けるもの」
「心を強く持っていれば、カウンセリングは必要ないはず」
そんなイメージもあるでしょうか。
海外では、体調管理の一環としてとらえられている国もありますが、
日本ではまだまだ『特別なもの』なんだと思います。
「ちょっと話を聴いてもらいたいな」
「最近調子が悪いけど、これはなんだろう」
そんな気軽さでカウンセリングを利用してもらえるようになるまで、
あと何十年かかるでしょうか。
微々たるものだけれど、私もその一助になれたら…と思った同窓会でした。
文:スタッフ T.S.
代表:椎名あつ子
2016.06.14