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親子のこと

最近、高校生と話していて、ふと考えることがあります。
それは親子のこと。
今、改めて振り返ってみると、自分も親に対する気持ちは、
高校生の頃が、一番複雑だったかもしれないと思います。
 
家庭環境や性格による差はあると思いますが、
個人的な感覚では、
小学生ぐらいまでは、親は人生のルールとして存在していて、
それに対して、特に違和感も持たないような気がします。
それが中学生ぐらいになると、反抗期と相まって、
絶対的な存在だったはずの親に違和感を持ち始めるでしょう。
そして高校生にもなると、親もただの一人の人間になって、
怒られたり、注意されたりした時に、
これに関しては親が間違っていると思うことも
できるようになってくるのではないかと思います。
 
ではなぜ、高校生の頃が一番複雑だったと思うのか。
それは、価値観が対立した時、
表面的には親が間違っていると思いながらも、
心のどこかで、
やっぱり自分がおかしいのではないかという感覚がぬぐえないのが、
高校生の頃だと思うからです。
自分の場合、
心の底から自分の価値観を信じることができるようになったのは、
結局成人前後だったように記憶しています。
 
ある大学生は、
親の価値観でがんじがらめだった自分を解放してくれたのは、
大学で出会った友人だと話していました。
親の価値観に納得がいかず、かと言って自分を信じることもできず、
親への不信と自分への不信でモヤモヤしながら友人に話したところ、
『私はあなたの意見に賛成。
別に変な考えじゃないから、自信を持っていい。』
と言われ、それから少しずつ、
親も間違うことがあって、自分がいつも間違っているわけじゃないと
思えるようになってきているそうです。
この大学生のように、
大学や社会という、より多様な人々がいる集団に入ることで、
これまでと違った、より柔軟な考え方ができるようになるというのは、
経験のある方も多いかもしれません。
 
親子の問題の難しいところは、
どう頑張っても他人にはなれないところにあると思います。
お互い似ているにもかかわらず、分かり合えない部分もあって、
距離を取ろうとしても、その関係を切り離すことはできない。
ただそれは、親子の素敵なところでもあるはずです。
たとえ関係がこじれても、丁寧にほどいていけば、
やっぱりそこは、つらいときに帰る場所になると思うのです。
 
家庭内のこととなると、
そう簡単に人には言えないこともあると思います。
家族以外に信頼できる人がいれば、
その方に話すのがベストだと思いますが、
そういう人がなかなか思い浮かばない時、
カウンセラーというのも、選択肢の一つに入れてみてください。
きっと、
親と子、お互いが心地よく感じる関係を探る、
お手伝いができると思います。
 
 
文:スタッフ T.S.
代表:椎名あつ子

2016.10.18

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