選択すること
先日、ふと昔のことを思いだしました。
大学生の頃のことです。
周りの友人たちが就職活動を始めた頃、
私は心理学を勉強すると決めていたので
就職活動をしていませんでした。
そんな時、ある友人から
「やりたいことが決まっていて、いいなぁ。」
と言われました。
私はその時、
「やりたいことを一つ決めたということは、
私はそのほかの可能性全てを捨てたということ
なんだよ。
あなたはまだこれからたくさんの可能性の中から
選ぶことができるんだよ。」
と答えました。
それは私の本心でした。
私はやりたいことが「決まっていた」のではなくて、
たくさん考えて、迷って、
「決めた」のです。
他のみんなが就職活動をしているのに、
自分は就職活動をせずに、
大学院に進学するために勉強をしていて、
それも受かるのかどうかわからない、
大学院に進学できたとしても
心理士として仕事をしていけるのか
わからない、
仕事にできたとしても
それで生活していけるのかわからない、
そんな状況でした。
一度就職して社会人経験を積んでから
改めて大学院に進学するという
選択肢もありました。
けれど、私は、
就職せずに大学院に進学することを
目指しました。
いろいろな可能性について考えて、
それでも勉強したいと思って
進学を目指したのです。
自分が「決めた」ことを信じてよいのか、
迷いがなかったと言ったら
ウソになります。
迷いながらも「決めた」のでした。
そしてそれは、
他の選択肢を「捨てた」ことなのでした。
幸い、目指した通りの道を歩んでこられました。
だからかもしれませんが、
「捨てた」選択肢のことは考えたことがありません。
あの時の友人の一言で、
自分が「決めた」のだということを
強く意識しました。
だからこそ、後悔がないのかもしれません。
たくさん考えた結果、
自分で「決めた」ことであれば、
その後うまくいかなかったとしても、
私はあまり後悔しないのかもしれません。
なんとなく「決めた」のだったり、
「決まっていた」ことだったら、
後悔していたかもしれませんね。
人生には
選択に迫られることがたくさんあります。
どうぞたくさん悩んで、考えて、
疲れて、休んで、また考えて、
後悔が少しでも少ない選択をできるように
してみてください。
けれど、実は、
物事によっては、
後悔したらやり直せることもたくさんあります。
一人で考えるのがしんどい時には、
どうぞカウンセリングにいらしてくださいね。
決めるのはあなた自身ですが、
カウンセラーが一緒に考えることはできます。
文：スタッフsachi
代表：椎名 あつ子
2017.05.16