想いを形に
日々、いろいろな方と関わっていると
いろいろなことを学びます。
自分では思いもしなかった考え方だったり、
なんとなく頭にあったけれど
はっきりとはしていなかったことだったり、
自分も思っていたことを改めて実感したり、
さまざまなことを吸収できるのが
人間関係の良いところだなと思っています。
今日は、
そんなふうに
人と関わる中で学んだ事の一つを
紹介したいと思います。
ある知人の口癖は
「想いは形にしなさい」です。
私は最初にこの言葉を聞いたとき、
なんとなくピンときませんでした。
「形」というものが、「物」を意味しているように
聞こえたからです。
要するに、プレゼントをしろと
言っているのだと思ったのです。
けれど、本当は違う意味でした。
この「形」というのは
さまざまな形を意味しています。
私が思ったようにプレゼントという物の場合もありますし、
「ありがとう」「ごめんなさい」「うれしい」などの
ことばの場合もあります。
知人が伝えたいのは、
「思っているだけでは伝わらないよ」
ということなのです。
私たち心理士はよく
「思ってることがわかっちゃうんでしょ？」と
聞かれます。
正直、わかるわけがありません。
超能力者ではないのですから。
だから私たちは、
ことばや絵や遊びや検査など
さまざまな道具を使って
クライアントさんの心を聴くのです。
クライアントさんが思ってることを
瞬時にわかったら
とても楽なのになぁ！とは思いますが、
わからないところから
少しずつわかっていく作業も
とても大切なのだと思います。
少し話がそれましたが、
「思っているだけ」では
誰にも伝わりません。
察してくれというのは無理難題です。
だから少しでも
何か想いを
表現してほしいと思います。
とりあえず今日は、
あなたの大切な人に
あなたの想いを
いつもは伝えられない感謝を
ぜひ伝えてみてください。
身近であればあるほど
照れくさいかもしれませんが、
ささいなことでも
伝えるだけでずいぶん違います。
「いつもご飯を作ってくれてありがとう」
「おいしいよ」
「いつもお家を綺麗にしてくれてありがとう」
「健康を気遣ってくれてありがとう」
「毎日満員電車で仕事に行って
大変なことがたくさんあるのに
一生懸命働いてくれてありがとう」
「お手伝いしてくれてありがとう」
「毎日笑顔を見せてくれてありがとう」
「ありがとう」の言葉だけでも
とても心があたたかくなると思います。
言った方も届けられた方も、です。
日々当たり前のようにあるものは
明日も変わらずにあるとは
限りません。
ひとつ勇気を出して
伝えてみてくださいね。
文：スタッフsachi
代表：椎名 あつ子
2017.08.22