興味のない話の聞き方
心理士という仕事をしていると、
時々聞かれることがあります。
「興味のない話のときは、どうするの?」
私は個人的には、
好奇心旺盛なので
“興味のない話”というものがないのですが、
人によってはありますよね。
それでも心理士が
クライアントさんのお話を
聞けるのには理由があります。
実は心理士は、
クライアントさんの“話の内容”に
興味を持っているのではなく、
“クライアントさん自身”に
興味を持っているのです。
クライアントさんが
どんな方でどんな考え方で
どんな生き方でどのようなことを好きで
どのようなことが嫌いで
どんな時にどんな感情になるのか、
ということに関心が向いているので、
どんなに自分には興味のないことについて
お話されても、
この方はこれのどんなところに興味があるのか、
これをどんな風に感じるのか、
ということに興味を持ちます。
そうすると、
興味がないからつまらない、
なんてことは起こらないのです。
普段の人間関係の中でも、
例えば上司のつまらない趣味の話など
聞くときには
自分にとってはつまらないのに
上司は何がおもしろいのか、
それを聞いてみると
おもしろく聞けるようになります。
率直に
「○○はあまり詳しくわからないんです。
どんなところがおもしろいですか?」
と聞いてみると、
いろいろな話をしてくれるでしょう。
なにごとも、
“おもしろい”と思っている人から聞くと
醍醐味なども聞けて
勉強にもなります。
聞いているうちに
おもしろそうだと思ったら
あなたの世界も広がります。
ただ、やっぱり興味が持てなかった時は、
うっかりその世界に誘われる前に
うまく逃げるスキルも必要かもしれません。
これまで自分が興味のなかったことに
興味を持っている人に出会ったら、
「興味がない」と切り捨てないで、
ちょっと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子
2017.08.29