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オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン

みなさんは、
「オープン・クエスチョン」と
「クローズド・クエスチョン」
という言葉を聞いたことがありますか?

「クローズド・クエスチョン」というのは、
「今朝、朝ごはんを食べましたか?」
などの「はい」「いいえ」で答えられるような質問や
「パンとご飯どちらにしますか?」→「パンにします」
などの少ない選択肢から選んで答えられる質問や
「昨日、何時に寝ましたか?」→「午後11時です」
などの回答範囲が狭く明確な質問などのことです。

「オープン・クエスチョン」というのは、
「ドラえもんについてどう思いますか?」
などの答える側が自由に思ったように答えられる質問のことです。

この2つの質問は、
それぞれ異なるシチュエーションに向いています。

「クローズド・クエスチョン」は、
明確にしたい時や
こちらの聞きたいことに端的に答えて欲しい時に
使う質問です。
これは、お話しすることが苦手な人に
質問する時に使うと
相手が答えやすいという利点もあります。
しかし、質問したこと以外の話が出てきにくくなりますし、
思いがけず相手を誘導してしまいがちです。
相手は制限を感じて話しにくかったり、
尋問されているように感じる場合もあります。

「オープン・クエスチョン」は、
相手の思いや考えなどを聞きたい時に
使う質問です。
質問したこと以上にいろいろなことが知れる利点があります。
話がふくらみやすいですし、
話したい人にとってはありがたい質問になります。
しかし、話し下手な人には
とても答えにくい質問でもあります。
何を聞かれているのかもわかりにくいので、
なんと答えてよいのかわかりにくく
困ってしまう人もいるかもしれません。

これらは、組み合わせて使うこともよくあります。
例えば、
「最近、どこか行った?」(クローズド)
「誰と行ったの?」(クローズド)
「行ってどうだった?」(オープン)
「楽しかった?」(クローズド)
「どこがとくに良かった?」(クローズド)
「どんなところが良かったの?」(オープン)
これはみなさん自然と使っているのではないでしょうか。

しかし、
なんだかうまくコミュニケーションがとれないと
感じた時に、
この2つの質問の方法があることを
意識してみると
少しスムーズになることもあります。
オープン・クエスチョンをしてみて、
相手が答えにくそうであったり
聞きたいこととずれた返事が返ってきた時は、
クローズド・クエスチョンに切り替えてみてください。
例えば、夫婦で休みの日に
「今日はどうする?」と声をかけたら
「うーん・・」という返事が返ってきた。
煮え切らない返事に
ちょっとイラッとすることもありますよね。
「家でのんびりする?どこかでかける?」と
クローズド・クエスチョンにすると
「じゃあ、家でのんびりしたい」と答えやすいかも。
でもその二つだけではなくていいよ、という思いやりをつけて
「家でのんびりする?どこかでかける?それ以外でもいいよ」
と言ってあげると、
クローズドでもありオープンにもなります。
実は、人は、疲れている時やうつ状態の時など
頭で考えることがスムーズにできない状況では、
オープン・クエスチョンに答えるのが
とてもエネルギーのいることで
しんどいこともあるのです。
他にも、自分の思いや考えを言葉にすることが
苦手な人にとっても、
オープン・クエスチョンは
答えにくいものです。
かといって、始めからクローズド・クエスチョンで
質問すると
とても限定的で息苦しく感じる人もいます。
なので、オープン・クエスチョンをしてから
クローズドにしていくか、
両方兼ねた質問をすると
相手が答えやすいのです。
もちろん、相手がオープン・クエスチョンが
苦手だと分かっている時には、
クローズド・クエスチョンを心掛けてあげると
いいかもしれません。

さて、どうでしょうか。
あなたはどちらの質問をされる方が
話しやすいでしょうか?
状況や内容にもよると思いますが、
なんとなくどちらかがいいという傾向が
あるかもしれません。
また、あなたの周りの人はどうでしょうか。
ちょっと話す時に意識してみると
会話が少しやりやすくなるかもしれません。

文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子

2018.11.27

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