価値観のズレ
よく友人から
夫婦間のグチを聴いていると
「価値観が合わない」という
言葉を聞くことがあります。
夫婦とはいえ
元は他人ですし
価値観が合わないのは
当たり前と言えば当たり前。
ですが、先日ふと思ったのです。
反対に考えてみて、
価値観が全く同じで
何一つ違いがない夫婦だったら、
どうなのかと。
(そんなことはもちろん
ありえませんが)
もし、全く同じ価値観であったら、
同じことに同じ感想を持ち
同じ考えで
同じことが好きで
同じことが嫌いで
同じことに怒り
同じことに喜び
同じことに悲しみ・・・
共有できることはたくさんあるのですが、
そこには
広がりも成長も全くありません。
価値観が違うことの良さは、
自分とは異なる価値観に触れることで
自分にはなかった考え方や物の見方を知ったり
それまで興味のなかったことに
触れる機会があったり
自分が怒りを感じている時に
「でもこうかもしれないよ」と
違う見方を示してもらうことで
気持ちが落ち着いたり
(逆に余計に腹が立つこともありますが)
お互いに好きなことや嫌いなことが異なるので、
例えば料理が好きな方が料理をして
掃除が得意な方が掃除をして
といったように補い合うことができます。
自分と相手との「ズレ」として
認識されている部分は、
「ズレ」としてだけではなく、
お互いに補い合うことのできる部分でもありますし、
お互いの「伸びしろ」ととらえることも
できるのではないでしょうか。
そう考えてみると、
実は価値観が違うからこそ、
一緒にいて成長したり進化していける
部分もあるかもしれません。
もちろん、あまりにも大幅に価値観がズレていると
とてもそんな風に思えないですし、
それこそ「合わない」のかもしれません。
そうなると、
価値観が違うことでプラスになる部分より
苦労の方が多くなってしまうかもしれません。
しかし、少しのズレだったら、
それを楽しめる気持ちの余裕が持てると
一緒にいることが楽しくなるのではないでしょうか。
ちょっとしたズレであれば、伸びしろにできるかどうかは、
自分次第の部分もあるのだと思います。
ちょっとだけ、
そんなことを頭において
価値観のズレを楽しんでみませんか。
けれど、ちょっとのズレで済んでいるうちは、
気持ちの持ちようで変わる部分がありますが、
大きくズレてしまっているなと感じる場合は、
そうもいきません。
なぜ相手がそう思うのかわからない。
なぜ相手がそう受け取るのかわからない。
なぜ相手が理解してくれないのかわからない。
なぜ相手がそんな行動をするのかわからない。
価値観がズレているのだ、とすら
わからない場合の方が多いと思います。
そうなると、
なぜうまくいかないのかもわからず、
自分の何がいけないのかと悩み、苦しみ、
自分たちだけでは
どうにもならなくなってしまって、
どうにかしたいとカウンセリングを
受けに来られる方も
たくさんいらっしゃいます。
まだまだちょっとのズレの場合は
自分たちで工夫して
どうにかすることができる場合もありますが、
どうにもならなくなってきた場合には、
ぜひプロの力を借りに来てください。
「他の人の力を借りる」ということ自体も、
実は自分で問題解決をする行動の1つです。
当センターでも、
こじれたところを
丁寧にひも解いて
どうしていったら
より良い2人になっていけるのか
一緒に考えていくことができます。
気になった方は
ぜひ一度ご連絡くださいね。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子
2019.04.23