”言わなくても伝わる”関係になるまでの過程
みなさんは
今年放送されていた
「知ってるワイフ」というドラマを
ご存知でしょうか。
ある男の人が、
昔はかわいかった妻が
いつも怒ってばかりの“モンスター”になってしまい、
不思議な縁でタイムスリップをして
妻とは出会わないようにして
別の女性と結婚する人生へと変えるが、
別の女性と結婚しても問題があり・・・
という内容でした。
とてもおもしろかったので
毎週楽しみに見ていました。
そして、夫婦関係で悩んでいる方に
ぜひ見てほしいと思うドラマでした。
ドラマでは、
男性が妻のことを“モンスター”ととらえていましたが、
実は自分の妻への接し方によって
妻をモンスターにしてしまったのだと
気がつく流れになっていました。
もちろんこれは、どこの夫婦でも起こりうることで、
男女が逆である場合も多いと思います。
夫婦の問題は、
どちらか一方が悪いことは
それほど多くありません。
実は、自分自身が相手に対して
今どのように接しているか
あるいは過去に接してきたか
ということが
大きく影響している場合もあるのです。
だからこそ、改善する可能性があります。
例えば、
朝早く出勤する男性が
出勤準備などをしていて
バタバタとしていて、
まだ寝ている妻はうるさくて寝ていられないので
「なんでそんなにうるさくするの!」と
怒ったところ
男性は「しょうがないだろう、仕事に行くんだから」
と答えたとします。
これは、妻が伝えたいことが男性には
うまく伝わっていないやりとりです。
妻は“わかってくれない”“言ってもしかたない”と思い、
夫は“仕事なのにどうしろと言うのだ”
“オレが出かけるのに起きないのか”と思うかもしれません。
本当に妻が伝えたいのは
「赤ちゃんが起きるまでの間だけでも
もう少し眠らせてほしいから、
起こさないように音を静かにするように
気をつけてほしい」
ということかもしれません。
そういった意味で
「なんでそんなにうるさくするの!」と言っていても、
男性はその言葉だけを受け取ってしまい
理由を答えているのでしょう。
あるいは「何もするな」と言われているように受け取って
「仕事なのだから仕方ない」と答えているのかもしれません。
妻が伝えたいことをきちんと
「あなたが仕事に行くのだから
私も起きたいとは思うけれど、
まだ小さな赤ちゃんを育てている中では
ほとんど睡眠がとれないから
悪いけどもう少し寝かせてほしい。
出かける時に、もう少し音がでないように
気をつけてくれると嬉しい。」
と伝えたら、
夫にもう少し伝わるかもしれません。
そして伝わって改善してくれたら
「ありがとう。とても助かる。
ゆっくり眠れたから
昼間に家事がはかどったし
子どもも機嫌が良かったの。」
と伝えたら、夫は自分がしたことが
どれほど良いことだったのかがわかるかもしれません。
夫婦なのだから、
言わなくてもわかるでしょう、と思う方も
多いと思います。
言わなくても赤ちゃんを育てていたら
どれだけ大変か
父親なのだからわかるでしょう、と思うかもしれません。
けれど、わからない人も多いのです。
“言っても伝わらない”と思ったら、
説明を加えたり、理由をつけたお願いとして伝えると
理解できる場合もあります。
夫婦ではあっても、
他人に頼む時のように
理解してもらえるように工夫して伝えることが
大切なのだと思います。
それを心がけていくと
だんだんと経験が重なっていき、
“言わなくても伝わる”ことができるようになるかもしれません。
“夫婦だから言わなくても伝わる”というのは、
夫婦がつらいこと嬉しいこと
嫌なこと楽しいこと
悲しいこと笑えること
いろんなことを
長い長い時間をかけて、一緒に乗り越えながら
日々を重ねてきたことで
やっとできることなのだと思います。
“言わなくても伝わる”という境地にたどり着くまでは、
“伝わるように伝える”ことが大切なのだと思います。
椎名先生の夫婦カウンセリングでは、
“言わなくても伝わる”そんな関係になれるまで、
まずどうしたらいいのかなどの
具体的なアドバイスをもらえます。
多くの夫婦を見てきた椎名先生がおっしゃるには、
夫婦のコミュニケーションは
技術を学ぶことで
ほとんどの場合は改善されるそうです。
もし悩んでいらっしゃる方は
どうぞ一度ご相談ください。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子
2021.06.29