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「女性のためのこころの相談室」 第23号
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「女性のためのこころの相談室」 第23号
.。・・ °・ . ★ 横浜心理ケアセンター
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2004.1.27
―― こころのアンチェイジング ~ 錆びないこころをGETしませんか? ――
~『カラテラミン』?『コルチゾール』?ってなんぞや???(2)~
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こんにちは、スタッフ桜井です。
先日、横浜とはお隣の鎌倉の海で、数人の青年が「アメリカに行こう!」
といって、ボートを無断で使用して海に出た。。。という事件がありました。
彼らは、ライフジャケット等の装備も一切なく、オールももたず、
そばにあった枯れ木1本で冬の海に漕ぎ出したそうです。
幸い全員救助されたので、安心しましたが。。。
海だって、私達が何気なく眺めている時は、とても穏やかなものです。
でも、突然牙をむきます。
もう一つの海-私達が毎日何気なく泳いでいるストレスの海。これも同じです。
上手く流れに乗っている間は、存在すら忘れていられるくらい自然ですが、
一変して私達に襲い掛かってきます。
実際の海も、ストレスの海も・・・穏やかに眺めていたいですよね。
さて、前回は、「『カテコラミン』?『コルチゾール』?とはなんぞや???」
のお題の第一弾ということでお話させていただきました。
私達がストレスをまず認識する場所=脳の概要をお話から、
認識されたストレスは、2つのルートに分かれますよーってお話を
させていただきました。
復習で、2つのルートをもう一度・・・。
1つ目のルート:大脳新皮質→視床下部→交感神経→副腎髄質→カテコラミン分泌
2つ目のルート:大脳新皮質→視床下部→下垂体→副腎皮質→コルチゾール分泌
通るルートによって、カテコラミンが分泌されるか、
コルチゾールが分泌されるか分かれることも、おわかり頂けると思います。
さぁて、ここからが、本題ですね。
やっと、『カテコラミン』と『コルチゾール』が、主人公になりました。
まず、カテコラミンさんからご紹介しましょうか。
カテコラミン:アドレナリン(副腎の髄質ホルモン)、
ノルアドレナリン(代表的な神経伝達物質)、
ドーパミン(神経伝達物質)といった物質の総称です。
腎臓の上内側にある副腎髄質というところや、交感神経
(スイッチONモードにする神経ですね)、脳細胞から分泌され
るということが知られています。そのうち、交感神経や副腎髄質から
分泌されるカテコラミンとしては、アドレナリンとノルアドレナリンと
なります。
この2つは、胸の鼓動を早くしたり、血圧を上昇させたり、
発汗させたり、血糖値を上昇させたり、血液を凝固(固める)
等の変化をもたらします。
心臓や脳、筋肉への酸素・エネルギーの供給を増加させたり、
怪我をした場合に出血等を最低限に抑える等の働きをします。
このような働きは、本来は敵や獲物に出会った瞬間に素早く戦闘
(もしくは退避)体制をとるために、備わっている、
急性反応(Emergency reaction)ということになります。
緊急に起きたストレス反応の主役として働きます。
ですから、カテコラミンは別名、闘争ホルモンと呼ばれています。
・・・いつも思うのですが、人間というか、動物の身体とは、
ほんと上手くできているものですねー。
次にコルチゾールさんをご紹介しましょうね。
コルチゾール:コルチゾールさんにはいくつかの役割があります。
基本的にはカテコラミンさんの動きに合わせてそれぞれ働きを
変えていく、器用なホルモンでもあります。
1.カテコラミンの補助作用
ストレス反応におけるコルチゾールの働きは、血圧や血糖値を上昇させたり、
心臓の収縮力、心拍出量の上昇などがあります。これらは、カテコラミンの
補助作用ともいえるものとなります。
コルチゾール分泌は、カテコラミンの刺激で更に増幅されるという、
正の反応の関係もあります。急性ストレス反応時には、これらの相互作用で
一気に、燃え上がるのです。
まるで「火事だ-火事だ-」というようにですね。
2.複雑な反応の網の中にあるコルチゾール
1.で相互反応として、着火剤の役目を果たす一方で、コルチゾールは、
間接的に交感神経を鎮めてカテコラミンの暴走を抑えようとする負の
反応機能も持ち合わせています。
先ほどの「火事だ-火事だ-」の横で、ホースで消火活動をしているような
ものですね。
また、一般的にコルチゾールは、免疫力を低下させるのですが、
反対に、感染ストレス(ウィルスなどの侵入等)等で免疫反応が活性化すると、
コルチゾールの分泌が刺激されるという、免疫との相互作用があることも
確かめられています。
3.慢性ストレスとコルチゾールの関係
これまでお話してきたとおり、コルチゾールはストレッサーの刺激によって、
動き始める幾重もの反応の中で、促進(アクセル)と抑制(ブレーキ)
の影響を受けたり与えたりします。
「火事だ-火事だー」と騒ぐ役をしたり、
「ホースで消火活動をしたり」・・・ですね。
この、多様な影響力が、精神、免疫、内分泌への複雑な情報ネットワークに
影響して、ストレス反応を多種多様なものにしていくのです。
そのようなことから、ストレス刺激が、慢性化した場合は、
このコルチゾールの慢性的な影響がストレス反応に大きく影響を及ぼす
結果になるのです。
今回は、ストレス反応の2つの主人公、
『カテコラミン』さんと『コルチゾール』さんについて、
ズームアップしてみました。
この2つがせめぎあって、私達の身体とこころではストレスとの
戦いが起きているのですね。。。
もちろん、こんな状態が続くのは皆さんの身体とこころにいいわけは
ありませんよね?
次回は、『これが、現代がストレス社会と呼ばれている所以?』
というお題でお話させていただきたいと思います。
今回もお付き合い、ありがとうございました。
ではまた、次にお会いできますように♪ See you again!
文 : スタッフ 桜井 ともこ
-- 代表カウンセラー 椎名あつ子 --
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| ◆講師:「横浜心理ケアセンター」代表カウンセラー椎名あつ子 |
| ◆内容:第1回 2月19日(木) |
| 第2回 2月26日(木) |
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・ 編集/発行 :椎名 あつ子(しいな あつこ)
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