2019年11月05日

不登校の子どもの哲学とは

「【個性は閉鎖的空間から生まれる】
という言葉を知りました。」

ある14歳の不登校の子が
カウンセリングで
話してくれました。

「私は、今もずっと学校に
ふつうに行けていれば、
このカウンセリングに
来ることもなければ、
自分の特性と向き合うことも
できなかったと思うのです。」

その子は友達が
[ふつう]に話している雑談に対して
笑って合わせている周りに
違和感を感じて
学校という集団の中で
人間関係に疲れてしまいました。

その子は興味のあることに
とことん向き合い
意思の強さがあり
全てに真剣です。
小さなことにもひとつひとつ考え
答えが出るまで悩みます。

でもそれは
大人や[ふつう]の人達からの
視点からみると
こだわりが強く
執着があり
頑固で
柔軟性がない
と言われます。

その子はそういった
[ふつう]の世界もわかっています。
でもその子は
その[ふつう]を嫌っています。

「私は人から認めてもらいたいし
わかってほしいし
評価されたいけれど
評価してもらうことは
必ずリスクがあると思うから。
そこが恐くて先に進めないのです。」

「私はいつか役者さんになりたいと思うの。
それは自分のことを
あまり好きじゃないからかもしれないけど
自分じゃない人の世界を演じてみたい。」

私はこの子が悩みながらも
孤独の中で
1人で
ポツリポツリと
たんたんと
話してくれた
彼女の気持ちが
まさに哲学的だと
胸が熱くなりました。

14歳の哲学。

私はもっと
たくさんの子どもたちの中に
きちんと存在している
「生き方」について
耳を傾けて
その子なりの哲学を
否定することなく
理解したいと思います。

14歳の偉大な哲学を知れて
私は私の今後の生き方について
改めてきちんと向き合おうと思った
素晴らしい時間でもありました。

私は、また次回のカウンセリングで
彼女の哲学が聴けることが
本当に楽しみです。

P.S このブログを書くことは、
その子に了承を得て、
私なりの気持ちで書いたものです。

投稿者 椎名 あつ子 : 11:36 

2019年10月23日

熟年離婚

最近50代からの
熟年離婚についての
御相談が増えています。

ここセンターは
離婚カウンセリングを目的にした
場所ではありませんが
子どもが自立したことなどを境に
今までたまってきた
不満が一気に出てしまって
夫婦が一気にこわれはじめて
どうしたら今後うまくやれるのか
または、
離婚した方がいいのか
といった御相談が
現実多くなっています。

夫が定年間近になり
子どもも就職や結婚をし
このままの人生で
終わらせたくないのに
近い将来、
夫が定年で家にいるようになった時
私はまた
これからも家事をし続け
家政婦のような
人生で終わっていくのか・・・
といった
妻からの叫び。

また夫は、
長年一生懸命
家族のために働いてきて
給料もすべて妻に
渡してきたのに
気づいたら
預金もあまりされていなくて
最近は食事も手抜きで
文句ばかり言い、家の中も汚くて
妻からの愛情を感じないと
訴えてくる
夫からの叫び。

お互いが
不満と不安を抱えながら
怒りがむき出しになっていて
「離婚だ!」
「離婚しましょう!」
といった感情の爆発のぶつけ合いが
日常的になってしまっている
ご夫婦たちの現実の姿。

こういった
熟年離婚の
カウンセリングでは
若い世代の
夫婦カウンセリングと違って
近い将来高齢になったときの
健康上や精神面など、
日常生活で起きうる問題の
リスクを考えながらの
カウンセリングとなります

いままで長期にわたって
受けてきた
圧迫やストレスを
これ以上続けることは
したくないと考えて
子どもが独立した契機で
これからの人生を
自由に生きたいと
考えることも、理解できます。

ただ最終的に
離婚を決断するまでに
慎重な検討と準備の作業を
おすすめ致します。

・仕事をしていない妻の場合の就業問題
・年金分割について
・財産分与について
・住宅ローンについて
・退職金分与について
・離婚原因について
・老後生活のお互いのリスクについて

など様々な課題について
こちらには協力体制の
弁護士もおりますので
熟年離婚を決める前に
一度冷静になっていただくために
カウンセリングを受けてみるという
選択もあるということを
頭の隅に置いておいていただけたら
と思っております。

よろしくお願い致します。

投稿者 椎名 あつ子 : 12:21 

2019年10月08日

「自信」について

カウンセラーという職業を選んで
この仕事についてから
30年近くになろうとしています。
そして独立してから
来年で20周年を迎えます。

そんな中で
私の過去から現在まで
たくさんのクライアント様たちに
残してきた言葉の数々を思い出すと
それは、私自身の生き方の歴史
でもあると感じています。

人生そのものが
先が見えず、
どこに進んでいくのかもわからず、
迷い、悩み、あきらめ、許し、
そしてまた歩き出す毎日でもありました。

そして、
昔抱えた問題を
どうにかこうにか
乗り越えてきて今があり、
またこれからも
新たな問題にぶちあたっていくのだと
覚悟しながら、
ただひたすら今やれること、
できることをしています。

こういった積み重ねが
この年になって
「自信」として
受け止められるような
気がしています。

自信はある日突然
訪れてくるものでもなければ
祈れば手に入るものでもなく
失敗や挫折のくりかえしで
心が少しずつ丈夫になっていって
「このくらいなら超えていけるかも…」
と思えたとき
乗り越える「自信」がついていく
ということになるのだと思います。

それでも今までに
味わったことのない問題など
経験のないことについては、
当然不安になったり、
心配したり、迷ったりを
していくのだと思います。

私は
成功することや
いい結果を出すことでもなく
人と比べてしまうことでもなく
自分の信じる道を
信じるままに生きていきたいと
心からそう思っています。

自信がなくなっていて、
自分が嫌いで
という人がカウンセリングで
最近多い中、
今この時代を生きることは、
とても大変な事で
私は
自信にあふれている人の方が
不思議だと思っています。

今の自分と向き合って
少しでも乗り越えられたとき、
いつか必ず
たとえ小さくても
「自信」が自分の中に
生まれてくるのだと思います。

今日はそんな事を
考えさせられた日となりました。

投稿者 椎名 あつ子 : 17:32 

2019年09月10日

困った子

ここ1~2年で
お子さんのことで相談に来る
お母さまが増えてきています。

集団生活が苦手な子
クラスの中で友達となじめない子
問題をすぐ起こし
先生に怒られてばかりいる子
忘れ物をいつもする子
何度注意しても
また同じ繰り返しをしてしまう子
感情のコントロールができず
暴れてしまう子
勉強が嫌いで
好きなゲームばかりしている子
つまり、とにかく育てにくい子・・・

そういった子どもは
学校の先生からも
親からも
本当に「困った子」で
どうしたら他の子のように
「ふつう」になれるのかと
親御さまたちは悩んで
ここにいらっしゃいます。

そういったお子さんをお持ちの
親御さんには
一度来ていただいて
お話をお伺いするのですが、
その後、
お子さんとだけのカウンセリングも
致しております。(小学生~)

この子は人と話をすることができないとか、
人の話を聞けないと
親御さんからは聞いていても
いざ、カウンセリングルームに入ると
たくさんのことを
親のいないところで
話してくれたりします。
学校の先生が
ひいきばかりしているとか、
○○ちゃんが自分勝手で
すぐ目立ちたがるから
ムカつくとか、
勉強をしないとゲームをさせてくれないから
勉強が嫌いとか、
弟は遊んでいるのに
僕だけ宿題をしないといけないとか、
友だちはみんな○○を持っているのに
成績が悪いから
買ってもらえないとか、
もっともっとたくさんのことを
話してくれます。

そして、本当はこの子たちも
「困っている」のだと
感じることがよくあります。
子どもの「困っている」ことに
親はどうしても目を向けることができず
先生や親の「困っていること」が
優先され、
本当に「困っている」子どもの心の部分を
見落としてしまいがちです。
子どもの今「困っている」ことに
子どもの立場になって
もう少し寄り添っていくための方法を
カウンセリングでは
お伝えしていきたいと思っています。
そうすると不思議と
夫婦間で「困っている」ことが
浮上してきたりします。
本当は親も当たり前に
「困っている」のです。
困っていることを
ネガティブではなく
もう少しお互い共感して、
接し合えればいいのですが・・・

親も子どもも
当たり前に、ふつうに困っている。
これはある意味
「ふつう」のことなのだと
感じています。

投稿者 椎名 あつ子 : 12:23 

2019年08月27日

百日紅

庭のサルスベリが
今年も咲きません。
初夏~秋にかけて
長い間鮮やかな紅色の花を
咲かせるはずなのに。
毎日、庭に出て、
待ち続けて見ているのに、
咲くようには全く思えません。

サルスベリは
咲きたいと思っているのでしょうか。
それとも、まだ咲きたくないのでしょうか。
この場所の何かが
気に入らないのでしょうか。
葉は元気に茂っているのに
花だけが咲きません。
サルスベリの木を買った年の初夏には
かわいらしい紅色の花を
咲かせてくれて
ウキウキした気持ちになったのに。
昨年も今年も
見れていないのです。

あの頃と何が違ったのかと
考えてみました。
それは、私に余裕がなく、
あまり庭に出ていなかったのです。
ゆっくり庭を見渡すこともせず、
お水だけはあげていたのですが、
心がそこにはなかったのです。
花は正直なのかもしれません。

その姿は、ふと
夫婦の関係みたいだなと
思ったのでした。
最初は気にかけて、
よく見つめ合って
興味を持っていても
だんだん、現実の生活に追われて
相手の顔も様子も
気にしなくなる。
食事だけは用意するけれど・・・。

サルスベリは
悲しんでいるのでしょうか。
あきらめてしまったのでしょうか。
それとも、怒っているのでしょうか。
もう一度、
花を咲かせてくれませんか。
貴女をもう一度、
ちゃんと見つめてみるから。
もう、秋になろうとしている
今日この頃でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 13:49 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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