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「女性のためのこころの相談室」 第785号
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「女性のためのこころの相談室」 第785号
.。・・ °・ . ★ 横浜心理ケアセンター
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2011.05.24
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~~~ 昭和 ~~~
先日、長門裕之さんが亡くなった。
その前には、児玉清さんも。
お二人は、俳優だけにとどまらず、
亡くなる直前まで、
それぞれの個性を活かして、
司会や執筆なども行っていたという。
これでまた、昭和という時代が、
ひとつ、遠くなっていったと感じている。
特に長門さんは、
奥様であった南田洋子さんへの
献身的な介護でも話題になった。
「妻のことが愛しくて愛しくて
たまらない」
という彼の言葉は、
物事が分からなくなってしまった妻に対して
こういう究極の愛の形もあるのかと、
今でも私の耳に残っている。
それは、共に昭和という時代を
生き抜いてきたご夫婦ゆえなのか、
それとも、おふたりの個性ゆえなのか、
私には分からないけれど、
「おしどり夫婦」という言葉さえ、
今の時代、ほとんど耳にすることはない。
児玉さんに関しても、
彼の博識は有名であり、
特に海外の書籍は翻訳が待ちきれず、
原書のまま読破していたという。
こういう、努力を惜しまない姿というのも、
最近ではあまり見なくなってしまったと
感じているのは、
私だけではないと思う。
そういった意味でも、
いかにも、昭和という、
貧困の中からもがいて這い上がり、
愛だったり、
地位だったり、
名声だったり、
そういものを手に入れつつも、
決して奢り高ぶることの無い人が、
今よりも多くいらした時代。
その時代の終焉を、
今更ながら、ゆっくりと感じている。
昭和の名優、おふたりのご冥福を
心からお祈りしたします。
文 : スタッフ いけや ゆきこ
代表 : 椎名 あつ子
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