2018年09月04日

子どもの心理的虐待について

先日の朝日新聞の朝刊。
子どもの虐待について。
身体的虐待、性的虐待、ネグレクト
そして、心理的虐待。
心理的虐待は、
子どもの心を、
言葉や行動で傷つけること。
それは、
直接でなくても、
子どもの前で、
親が配偶者に暴力を振るうこと。
それも当然
心理的虐待で
面前DVという。

夫婦のカウンセリングの中で
モラルハラスメントや
DVを受けた事での相談や
離婚についての相談は
毎日聞いていますが、
子どもへの影響や
子どもの心理的な虐待についての
相談は、確かに少ないのです。
夫婦は、自分たちの喧嘩や自分たちの今の状態に、
気持ちがいっぱいで、子どもに目を向ける余裕がないのです。
離婚問題となると、
親権についてや
養育費について話し合うので
子どもに目を向けます。
そこに至るまでは、
どんなに子どもが
悲しみや恐怖や傷を感じているか
見えていない場合があるのだと思います。
今日の新聞を読んで
あらためて
今の夫婦の問題と同時に
子どもの心が存在している事を
カウンセリングでは
もっと、もっと
伝えていかなくてはいけないと
痛感しました。
夫婦は離婚すれば、他人ですが、
子どもにとっては
選ぶことができない中で
親は親ですから。

投稿者 椎名 あつ子 : 14:55 

2018年08月28日

夫婦の形~秋の訪れ~

夏が幕を降ろそうとしています。

あの夏の熱い空気や、
焼けるような光、
体中の全てが蒸発してしまいそうな、
生死をさまようような
あの怒りに近い環境は、
すべて、少しずつ
思い出となりつつあり、
秋の訪れとともに、
すずしげな風は、
なぜか、あの頃とは違った空気を
感じさせてくれる頃となりました。

男と女のドラマを毎日のように見て、
感じている私は、
この夏の終わりかけの時期は、
やはり悲しげな時期でもあります。

ここに来ている夫婦や恋人たちは、
確かに花を見て笑い、
青い空をみて
どこまでも登れるような希望に
満ちていて、
触れ合うたびに心が躍り、
お互いを愛しいと思っていたはずなのです。
なのに、あの頃は、
遠い遠い憧れになって行ってしまっています。
好きだよ。と
素直に伝えたはずが、
今は、会話をすること、
話し合うこと、
好きだよということに、
どうしてなのか、
意味や理論や形が
必要となってしまったのです。
まるで夏から秋に
変わったかのように。

男はあの頃のようでなくなり、
女に話すことがめんどくさくなっていて、
それを、仕事のストレスのせいにしています。
女は優しいことばをかけることも忘れて、
男が気づいてくれないことや
わかってくれないことや、
いつも疲れていることにいらだちを感じ、
私だってこんなに大変なのにと
文句ばかりを言う
美しくない物と
変化してしまっています。
男は、癒しのない家に帰らなくなり、
女は、子どもと一緒に残されて
ますます悲しくつらく
醜く孤独になっていきます。

女性たちよ、私たちは
命をかけて1つの命を
生もうとした時がありました。
男たちよ、あなたたちは
妻と子どもをたしかに守ろうとしました。
あの時。
その、在り方が今は変わってしまったのは、
相手のせいではなく、
自分の心の変化です。
相手の責任にする前に
自分の変化に
まず気づいてほしい、
と思ったりしています。

夏は終わりかけているけれど、
落ち着いた、安らかな秋が
訪れようとしています。
秋は秋で
とても美しいはずなのです。

男と女は、
これからが本当の意味で
実を結ぶ時なのだと
私は思いたいのです。

投稿者 椎名 あつ子 : 13:31 

2018年08月02日

フランス的夫婦の形

昨日は、食事をしながら
フランスのシャンソンを
聴きました。

エディット・ピアフや
ジュリエット・グレコは
よく聴くのですが、
昨日は、ピエール・バシュレ
(Pierre Bachelet)の
「guitte moi」(私から去って)
を聴いて、はまってしまいました。

この歌詞の訳はざっとこんな感じです。
「あなたを愛していたよ。
 でも、もうベッドは氷のようで
 幸せなカーテンも
 何の意味もなくなって・・・
 でも君はそんなことは
 重要ではないと言っている。
 二人でただ黙って
 ご飯を食べ、
 沈黙を破るためにテレビを見て、
 それは死より良くない。
 僕を愛しているふりをしているうちに、
 まだ間に合うから
 僕がいじわるになる前に
 どうか僕から去ってくれ」

つまり、フランス人らしいなと思って
はまってしまったわけなのです。

これが日本人になると
(特に夫婦カウンセリングの現場では)
相手の欠点や不満を言い、
ひたすら相手のせいにだけして
結果、一緒にいても意味がないから
別れるとなるケースが
多い気がしました。

このフランスの曲を聴いていると、
別れにも、
優しさや思いやりが
残っているうちに・・・
去って欲しいという
心理的な表現が
数多くある気がしたのです。

国が違うと、
こんなにも
男と女の物語の中の表現が
違ってくるのだと、
感心してしまいました。

投稿者 椎名 あつ子 : 11:29 

2018年07月26日

深謝

とても、感慨深い気持ちになった日でした。

私を支えて下さっていた
胃腸科外科医のM先生が
クリニックを閉院されました。

私がここの横浜心理ケアセンターを
始めた少し後くらいから
(2000年に開室しました)
出会わせていただいて、
18年近く本当にいろいろと
教えて下さったドクターでした。
医師として優秀で
後輩の医師の間で知らない人は
いないぐらいに、
様々な経験をされ
本当の意味で
クライアント中心の医療を
いつも心掛けていらっしゃいました。

私に対しても
たくさんの分野の先生方を
紹介してくださったり、
私に対しては
「アッちゃん」と呼んで
娘のように本当に
かわいがってくださりました。

10年程前、
発達障害傾向を持つ
お子さんたちのスクールを始め、
パンフレットをM先生に持って
あいさつをした時のことばです。
「まだ、この分野は日本では
 小児科が中心だから
 カウンセラーであるあなたには
様々な中傷やプレッシャーはあると
思いますが、
自分の信じる道を
闘いながらまっすぐに進みなさい」
あの時、このことばはとても重く、
不安や恐怖でもありました。

でも、M先生のことばを信じて、
そして自分のやるべきことを信じて、
そして、今の私と横浜心理ケアセンターがあると
感じています。

また、もう1つ
今でも思いだすことがあります。
東日本大震災(2011年3月11日)の
次の日に気になってクリニックを訪れた時、
スタッフが誰もいない中、
先生が一人でクライアントのカルテを出し、
診察をし、薬の処方をしていたことを
目の当たりにしました。
たった一人でこの状態でも
クライアントに対して
淡々と診察をされて
いました。
あの時、私が感じたこと、
それはとても言葉では言い表せない感動と
身が引き締まる想い、
今でも鮮明に覚えています。

あれから7年。
先生は90歳近くのお歳だと思いますが、
クリニックを閉院されました。
私としては、とても残念ではありますが、
ただ、健康をくずされての閉院ではなく、
ひとつの区切りとしての閉院であることに
ほっとしているところもあるのは事実です。

M先生、
本当に心から感謝致しております。
そして、まだこれからも、
お元気でいらしてください。
どうか、ゆっくりと休まれてください。
今日、先生から来た
お葉書に対して
たくさんの思いを託して
ここに書かせて頂きました。
深謝。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:01 

2018年07月19日

大人のSOSと子どものSOS

最近、とくに、
子どものSOSの心の叫びを感じます。
怒り、イライラが止まらない。
という現実です。
親に対して、先生に対して、
そして友達に対して、
怒りが止まらなくて
攻撃してしまいそうになったり、
攻撃してしまって
怒られて、
最後には落ち込んで、
自信をなくしてしまう。
毎日がこの繰り返し。

子どものカウンセリングをしていると
その小さな小さな心の中には、
悲しみや、苦しみなどの
細かい傷が
たくさんあることに
気づかされます。

その原因として、
大人が生きている
社会全体に
大きなストレスとの戦いがあるように
思えます。
父親の会社の中での
上司と部下のはざまになる
立場の葛藤のストレスを
家に持ち帰らずには
いられない状態、
母親の、一人で子育てと
家事の両立、
または仕事をしながら
家事をこなすストレス、
先生方のオーバーワークの中で
たくさんの子ども、両親、
ましてや管理職からのプレッシャーを
抱えた生活の状態のストレス、
そんなストレスが、
少しずつ
知らぬうちに
子どもへ吐き出され、
子どもはその吐き出された
大きな毒を受け止めながらも
悲しみや苦しみや痛みなどの
いろんな感情を
無意識に抑えて抑えて
そして、最後に
とめどもなくあふれてしまった
感情の形が
怒りや人への攻撃となって
出ているように思えます。

その怒りはいつか
思春期になる頃には
大きくなり
自分ではコントロールできなくなるように
なっていくことも
ありえます。

それでも、両親は、
その状態を
第二次反抗期だからとか
思春期だからと、
見て見ないようにしていることが
多い気がしています。

大人としては、
その現実を
受け入れたくないですし、
成長の過程の理由にしておきたい気持ちは
理解できます。
なぜなら、
親も先生もつらい状態であるのですから。
だけど・・・
それでは、解決できないことも
多いと痛感しています。

たとえば、
自宅のテレビがつけっぱなしで、
そんな中、たくさんの痛ましいニュースを
子どもたちは知らぬうちに
見て聞いて
大人たちのおかした行動に
影響されています。
その無責任な行動からくる
様々な事件を
知っています。
そのことについて
話す時間もなく、
そのまま流れてしまう
日々の中、
子どもたちは、
痛ましい出来事を
当たり前の日常と
感じて生きていきます。
これは、恐ろしいことだと
話したり、教えたり
しないままにです。
そんな状態の中で
今度は夫婦が言い争いを
してしまう時もあります。
子どもは全てを見ています。

一度、子どもたちが
今の状態を
どう受け止めて
見ているのか、
考えていく必要があると
思っています。
純粋な子どもの心を
大人である私たちは、
守る必要がある
気がしてならないのです。

今日は、
大人の自分たちが抱えている
ストレスの発散を
子どもに向けてしまわないために
どうやって減らしていくのか、
私自身、
大人として考えさせられる日々で、
子どもがキレやすい原因が
もしかしたら
大人のストレスと関係があるのでは
と思う今日、この頃でした。

※子どものカウンセリングについてはこちら

投稿者 椎名 あつ子 : 13:23 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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