2008年10月アーカイブ
2008年10月31日
11月
11月になろうとしている。
ハロウィンパーティーの
せっかくのかわいい
オレンジ色のかぼちゃも
片付けなくちゃ。
夏の好きな私の
半そでの生活もさすがに終わり
秋が冬になろうとしている。
たしかに今年ももう2ヶ月。
もちろんまだ2ヶ月もあるし
したいことは、たくさんある。
でも何故か、物悲しい。
そうゆう時、人は、
物事をマイナスに考えやすい時期
なのかもしれないと
一人ひとりのクライアントの顔が浮かぶ。
あの人は、どうしているだろうか。
あの子は、大丈夫だろうか。
そして、私は…。
私は今だに風邪がよくならず、
咳が止まらない状態のまま。
そして、わけのわからない焦りと不安がどこからか、
風のように訪れる。
これも生きている証だと
自分に言い聞かせながら
どこに向かっているのかも
本当はわからず、
また、時間が過ぎていく。
鶴見先生の「悼詞」を読みたくて買ったのに、
まだ、本さえ開かずにいる。
私は、心の底を描くような本が好きだけど、
心にゆとりと余裕がないと
読めない本ばかり買うから、
長い間放置されたままの
かわいそうな数々の本や、
途中で、読めなくなった本ばかり
並び続ける。
いつか、ゆっくりと読もうとするけれど、
そのときは、ゆっくりと海と向き合いたくなる。
そんな矛盾と中途半端な人生が、
ある意味、私を支えている。
答なんか出せないし、
答なんかいらない。
私は、やはり、私でしかなく、
こうゆう生き方しかできない。
あなたと私
君と僕
仕事と生活
お金と時間
過去と今
今と未来。
やはり答が出ないことばかり。
なのに、人は答を出したがる。
答を出す意味は、安心、そして希望、変化。
そして、老い。
年をとると、答を出したがる。
それが、今日の私の答。
2008年10月24日
ありがとう
先週から何かにとりつかれ、
そして何かに追われた一週間という時間でした。
私は、週はじめから何年ぶりかに風邪をひき、
熱が出、体のだるさにおそわれ
急いで点滴を打ちました。
体調の回復は思っていた以上に遅く、
そんな中でもたくさんのクライアントが
泣いていました。
苦しんでいました。
死にそうな人もたくさんいました。
あれから一週間がすぎ、
ある人は入院をやっとの思いで決断し、
そしてある人は憎むことをやめ、
そしてある人は「生きているだけでいいんですよね」と
目頭を赤くしながらもすっきりした笑顔で話してくれました。
私は、やっと薬が効き、
体のだるさと熱とせきから解放されはじめました。
極限だったみんなも、
そこから抜け出し、
よくがんばりました。
そして、私もよくがんばりました。
みんな、よかったね。
私も安堵の中での病み上がりのワインは本当に良い感じ。
神様、本当にありがとう。
2008年10月20日
発達障害
先日の新聞の記事に、
発達障害の子どもと共に生きる
両親の悩みや苦労について、
書かれていた。
その子は、小児精神科で、
アスペルガー症候群と診断されている。
学校に行きたがらず、
熱心な学校の先生の指導も逆効果で、
パニックを起こすと自分の体を叩き、
髪を引っ張るという
自傷行為を始めてしまったという。
両親は、無理に学校に行かせることをやめ、
娘の心の中の辛さについて
聴くことに努めた。
娘は、学校生活の中で、
回りの子たちがはしゃいだり
大きな声を出して遊んでいる状況が辛く、
「うわーっ」
となることを話し出したという。
アスペルガーの症状も人それぞれだと思うが、
私のところにも、発達障害の子どもたちが、
両親に連れられて、
トレーニングをしに通っている。
本来の言葉の意味への解釈能力について、
そして、環境の変化に対しての
適応能力について、
その子のこだわり、執着、
また、他の子どもにはない
優れた高い能力についてなど、
その子のペースに合わせた生活と、
特性を理解し、伸ばすトレーニングの中で、
彼らは、少しずつ変わり始めていく。
戸惑いながらも、ゆっくりとかかわっていくことで、
ひとりひとりのありのままの姿は、
まさに、世界でたったひとつの
生命であるという意味を
考えさせられる時でもある。
私たちは、発達障害の子どもたちの
生き辛さの部分を理解し、
受け止めていく努力を
していきたいと思っている。
2008年10月13日
自由と孤独
親子のカウンセリングで、最近、
「自立」という言葉が気になっている。
親は、子どもが成人し始めると、
急に頻繁に自立という言葉を
使い始めている気がする。
「ちゃんとした会社に就職して
自立しなさい。」
「もうそろそろ結婚して、
自立しなさい。」 etc…
子どもの数が減り、
一人っ子も増えてきた中で、
親は、小さい時から子どもに期待し、
教育にも熱心になり、お金をかけ、
塾や、お稽古や、
学校は優秀な私立に入れ、
大切に育てる。
手をかけられた子どもは、
自立心ということよりも、
大人の希望に沿った生き方を学ぶ。
ところが、ある日突然、
学生生活が終わる頃、
自立を叩き込まれる。
学校を出してやったんだから、
もう大人になったのだから、
自分で働きなさいねと。
当たり前のことではあるし、
親もいつまでも働いていられないし、
親も年をとるし、
定年もやってくる。
子どもは子どもで生きてくれないと、
それは困る。
ただ、自立ができない成人した子どもたちは、
親に、ある日突然、
見捨てられた気持ちになっている場合が
少なくない。
つまり、この子たちは、
子どもの頃に、子どもらしい自由を
与えられていない。
自立は、ある意味、
親から自由になる一歩であることにも
気付いていない。
自由の意味を知らない。
そして、自由になるとは、
孤独も一緒に付いてくることも
教わっていない。
成人した子どもは、
自分の道を好きに生きろといわれても、
好きなことも分からない。
何が自分にとって自由で、
好きな道か、分からない。
だから、好きな仕事も、好きな人も、
どんなことなのか分からない。
つまり、自分のことが分からないまま
大人になってしまった…
ということかもしれない。
その人たちだけを責められない現実を
目の前にしていると、
自立や自由を、どう受け止め、
考えていけばいいのか、
そして、どう伝えればいいのか、
大きな課題でもある。
2008年10月10日
秋晴れ
昨日は、とにかく嵐のような一日だった。
朝から緊急の電話が鳴り響き、重い症状を抱えながら、
親子問題、ニート、アダルトチルドレン、
夫婦、恋人との過去などの悩みに
悲痛な叫びを訴えている人たちが来ていた。
こういった状態はあたりまえに毎日のことだが、
昨日は、特に、つらい話が多かった。
生きるということは、
悲しく、苦しいことだらけのように、
カウンセラーの私でさえ、思えた日だった。
身近な人にさえ話せない悩みを抱えている状態で、
精神的に追い込まれ、心の病にかかってしまった人たちに、
まだ心の病を理解できずわからない人は言い続ける。
「うつ病って都合のいい病気よね」
「甘えからくる病気なのよ」
「つまり、気の持ちようだから…」
これらの悪気のないようで残酷な言葉の数々が、
彼女たちを絶望へとどんどんおいやっていくこの現実を
私自身、どう受け止め、どう対応するべきか、
時に頭の中の神経すべてがヒリヒリするような感覚を持つ。
それでも嵐は、いつか去る。
今日は美しい秋晴れの日となった。
朝から、気持ちのいい風が吹いていた。
プロフィール
2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。
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