2008年01月アーカイブ
2008年01月30日
疲れ
仕事が終わり、ホッとしながらも、
今日は、頭の中が、
様々な人たちの人生で一杯で、
しばらくの間、茫然としていた。
ろうそくの炎をともしながら、
小さな揺れ動く光を見つめた。
あの子や、あの人も…
今日は泣きつかれた表情の中で、
「楽になれました」
と言って、帰ってくれた。
みんなが、私に、
カウンセラーとしての生きる意味を
改めて教えてくれた気がした。
こちらこそ「ありがとう」。
提携している産婦人科の先生が
倒れたという。
しばらく、休業らしい。
日々、新しい命と向き合い、
予約があってないような時間の中で、
新しい命を生み出す仕事も、
限界があるのかもしれない。
私の仕事にも、限界はある。
だけど、生きる価値を
少しでも一緒に探せるために、
私も、この疲れを
ろうそくの炎に託し、
精一杯生きている。
大げさだけど、自分の体の疲れが、
今日は少し不安になって、
考えた。
夜、12:00。
2008年01月28日
三浦の家
久しぶりに、三浦の家に行ってきた。
しばらく行っていなく、
誰も使っていない家は寒々しく、
しかも、海の潮風にやられ、
湯沸かし器の電源がショートし、
お湯が出ないといった、
最悪の状態。
次の日には工事を頼み、
無事、お湯が出たけれど。
寒い日に、お湯のない生活が、
こんなに残酷で、
どんなに人を絶望に追いやるか経験して、
地震の被害にあった人たちの生活を
想像せずにはいられなかった。
次の日は、ドライブがてら、
葉山の方に出かけて、
ついでに不動産屋めぐりを
なんとなくしてみたりした。
きっと、三浦が寒すぎて、
少しでも暖かい、
お洒落な葉山へ移動しようと、
心のどこかで感じたのかも。
葉山は、思ったよりも
ずっと家賃が高く、
手が出せそうもない。
夕方遅く戻った、三浦の家。
考えてみれば、
1年半以上もかけて探した、
すてきなロケーションの家。
使い勝手もあまりよくないし、
寒いし、湿気もひどく、
掃除も大変だけど、
やはりここは、やっと探し求めて
出会えたところ。
夜は、ゆっくりとお風呂につかることもでき、
気付いたら、10時には
ベッドに入っていた。
葉山や逗子のように、
ステキじゃないけれど、
素朴な場所に、
やはりホッとしている自分がいた。
もう2ヶ月もたてば、
三浦の良さを、また感じられる
季節がやってくる。
朝、家を出るとき、
少し家に申し訳なくなり、
ワックスをいつもより多めにかけて、
「また来るね」
と、心の中で声をかけてきた。
もうしばらくの間、
この家を大切にしてみようかなと
思った、週末。
2008年01月23日
復職
会社を長い間休み、
病院やカウンセリングに通いながら
治療を受けていた人が、
いざ、復職するといったときの相談が
今までも数多くあった。
生活リズムを元の状態に、
いざ戻すとうことも大変で、
リハビリという意味で、
作業所でトレーニングを
数ヶ月受ける人もいる。
簡単なアルバイトから始める人もいる。
そんな中、いざ復職が決まったときに生じる
さまざまな不安からくる問題が出てくる。
自分の病気に対しての
理解をしてもらえているだろうか。
仕事が思うようにできないとき、
甘えていると思われはしないか。
また、回りの人は、
これからの私に、何を期待しているのか。
回りの人たちとうまくやっていけるか。
長く休んだ状態を、
どう人は見ているのか……etc
さまざまな他人からの目を意識し、
不安になり、気を遣い、
また、疲れてしまう人も少なくない。
外傷的な病気とは違って、
精神的な病気の場合、
人にその状態を知ってもらうことは、
ある意味、難しいと感じている。
まず、理解されようとする前に、
今の自分の状態を素直に表し、
理解してもらえるように努力することが
優先であると思っている。
例えば、昨日、緊張で眠れなかったことを
伝えてみるとか、
今日は朝からだるい状態であるとか、
少し仕事で疲れたので、
ちょっと外の空気を吸いに行ってきたいなど、
遠慮したり、恥ずかしく思ったりするのではなく、
まず、自分の状態を、
細かく説明する勇気が
必要となってくる気がする。
もちろん、それを全て受け止めてくれて、
許してくれる会社は少ないけれど、
それでもまず、自分から伝えないと、
人は分からないということを
知っていただきたいと痛感してる。
時間をかけて、あせらずに、
頑張り過ぎないという意識を持ちつつ、
一歩を踏み出して欲しいと
感じた時だった。
2008年01月21日
雪
ここ、センターのスタッフは、
関東地方の積雪が今回なく、
安心したらしい。
私は正直、楽しみにしていたので、
今週末は少し淋しい気分だった。
ハラハラと降る雪の中を、
どこに行こうか、待っていたから。
何年か前、雪祭りを観に、
北海道に行ったことを思い出した。
信じられない程、寒い外を歩きながら、
クリスマスのようなイルミネーションの中、
キラキラと輝く氷のオブジェは、
それはそれは美しかった。
次の日は、北海道の雪を
心から味わいたくて、
北海道大学のキャンパスまで
わざわざタクシーで行き、
誰も踏んでいない広い広い雪の中を
バサバサと走り回ったり、
わざと大の字で転んだりして、
3歳児の子どものようにはしゃいだ。
大学の教授らしき人に、
そのバカげた姿を見られ、
「好きですなー」
と言われた。
そんなことを思い出しながら、
私は雪を待っていた。
空のどこから舞ってくるのか、
白い羽のような雪は、
大人の私の汚れた心を
隅々まで溶かしてくれる気がしている。
春は、もちろん待ち遠しいけれど、
その前にやってこないかな。
雪景色。
2008年01月18日
権利
今日の朝日新聞の記事だ。
アメリカの大統領選の行方を
左右していくと思われるひとつに、
同性愛の人たちへの結婚を
認めるかどうかがあるということを知った。
「隠し立てせず、正直に生きたい。
それが、私たちの存在を認めさせる
一番の方法だ。」
と、ある同性愛の人はいう。
税金や年金、社会保障など、
普通の夫婦と同じ権利を、
同性愛カップルにも認めて欲しいということを
主張している。
それに対して理解を示している民主党を
支持している同性愛カップルが
多い様子だ。
人種差別も含んだ中で、
今後のアメリカにおける
民主主義の思想の在り方が
問われている気がした。
私たち日本の国でも、
同性愛の人たちの権利は、
まだ理解されていない。
偏見は、いまだ、
強く残っていると思う。
私のところにも、同性愛の人たちは
相談に来ているが、
彼女たちの中にも、
いまだカミングアウトすることへの
恐れや不安が多い気がする。
同性愛の人たちと、異性愛の人たちが、
お互いの意識を尊重しあうためにも、
この問題について、
まずは私たち社会が、
お互いの立場を知ろうとする場が
必要である気がしている。
同性愛の人たちが、
どうせ分かってもらえないと諦めず、
また、異性愛の人たちが、
彼らに偏見を持たず生きていくためには、
どうすればいいのか、
まず、どこからの意識のスタートが
大切となるのか、
考えていこうと思う。
今、私自身にできること。
それは、性同一性障害、
同性愛の人たちの悩みの相談に関しての
門を開くことだと感じている。
女性専門のカウンセリングルームではあるが、
そこに、女性として生きている男性も
受け入れていくことも含め、
考えていきたいと思っている。
プロフィール
2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。
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