2011年11月アーカイブ

2011年11月29日

仕事柄?

松本清張の、火曜サスペンスなんかを、
久しぶりに見たら、はまった。

ワインを飲みながらだったから
トイレが近くなり、
CMの間まで我慢して
急いでトイレに行ったりしながらも、
はまった自分に、少し驚いた。

見終わった後、はっきりいって、
最後の結末にがっかりして、
「なーんだ、全く!」
と思ったりもした。

殺人犯が、昔つきあっていた女性に
会いたくなり、
でも、その女性は、
連れ子のいる男性と結婚していて、
3年が経っていて…
でも、お互い忘れられずに生きていて。

最後に、その2人はこっそりと会ったけれど、
男性は、女性の前で警察に捕まり、
そして女性は、家庭を捨てました。
そしてひとり、はとバスに乗りました。

そんな話。

納得がいかないどころか、
腹立たしく、バカバカしくて。

だけど、これってよくある日常のドラマかもと、
数時間たってから考えた。

そしたら、火曜サスペンスごときで、
女性のこれからとか、
捨てられた連れ子の気持ちとか考えて、
眠れなくなり、
このとき、自分の仕事柄とはいえ、
ドラマさえも流せない自分に
思いっきりあきれた。

そんな夜だった。

投稿者 椎名 あつ子 : 19:39 

2011年11月23日

炊き込みご飯

目の奥にある悲しみと、
そして憎悪と狂気のその人の顔つきが、
ずっと頭の中にあって、
恐くて、そして虚しくて、
数時間が過ぎた。

私はそれを、ただひたすら忘れたくて、
カウンセリングのあいた時間に
「鶏ごぼうの炊き込みご飯」
を作る。

今日、家族で夕飯を、
ホッコリしながら食べるとき、
誰一人として、何故、今日が、
「鶏ごぼうの炊き込みご飯」
なのか、知るはずもなく。

炊き込みご飯は、
具の大きさと、味付けと、水加減、
そして相手を想う愛がなければ
おいしくできあがらない。

私は料理をしながら、
他人でもあるその人を想いながら、
その人の本来の愛について考えていた。

だから、何も知らない娘たちは

「おいしーい。秋だね」

と無邪気にほめてくれていた。

ごめんね。
本当は、仕事で悩んだあとの完成品なの。
そして、ほめてくれてありがとう。

投稿者 椎名 あつ子 : 14:26 

2011年11月15日

人を許すということ。

それは、あまりにも、
私にとって突然で、
残酷でもあり、
恐怖でもあり、
不安感でもあり、
人を信じられなくなるほどの出来事だった。

その後、何日間が過ぎた。

そのことへの怒りや不安や恐怖が
少し落ち着いた頃、
苦しみがやってきた。

私は、どうするべきか。
私は、どうしたいのか。

この答が自分で出せない。
相手を思ってではなく、
自分が分からないという苦しみに、
長い間、悩んだ。

自分の心を何百にも分けて、
本心、深層心理、潜在意識、
自分のありとあらゆること
すべてに問い続け、
分からない状況になると、
何度も自分に聞き続けた。

「あなたはどうしたいのか。
 あなたはどうすべきだと思うのか。」

そして…やっとやっと出た答。

私は、楽しく、幸せでありたい。
そして、相手も、
私の知らないところで、
もう二度と会わないところで、
楽しく幸せであってほしい。
それを、私は心から望んでいる。

長い長い時間をかけて、
やっと出た、私なりの答。

ひとりでそっと口ずさんだとき、
静かに熱い涙が、
何時間も流れ続けた。

答を出すことが、
本当に苦しい時間だった。

投稿者 椎名 あつ子 : 17:44 

2011年11月04日

ゴルフ

毎日が、どんどんとさらさらと過ぎていく。

目の前にある日常のあたりまえのことを
こなしているだけの気もするが、
それでも、ここ2ヶ月は、
仕事以外で、人とのかかわりに
精一杯だった。

何故か、心の中が緊張していて、
それなのにもやもやしていて、
自分は精一杯やっているつもりなのに、
何か、どこか、不本意すぎて、
嫌いな時間を通る過ごさせることで必死で、
それが、私のほとんどの時間となっていた。

「求めない」ということへの意味。
きっと分かってくれるだろうかとか、
いつか気付いてくれるだろうは、
私の傲慢からくる期待なのだと、
止めていたはずのたばこの量が
増えてから気付いたこと。

そんなとき、昔の友人を含む
20人以上の人たちと、
20年以上ぶりに、ゴルフに出掛けた。

コースは美しすぎて、穏やかで、
久しぶりのウォーキングに、
体も心も喜んでいた。

ゴルフの後のコンパで、
いつもは飲まない
ノンアルコールビールがおいしすぎて、
なつかしい友達があたたかくて、楽しくて、
私はテーブルに頬杖をつきながら、
騒がしい空間の中で、
ほんの少し涙ぐんだ。

「私、今、幸せかも」

私はその日、カウンセラーではなく、
椎名あつ子という
ひとりの女性となっていた。

投稿者 椎名 あつ子 : 19:43 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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