2011年04月アーカイブ

2011年04月28日

人それぞれ

屋根のある家が無い、どこかの国の人は、
屋根のある家に住んでいる人は幸せと思う。

明日の生活にも困っている人は、
事業などの借金で苦しんでいる人に対して、
借金ができるだけいいと思う。

結婚していない人は、
結婚して浮気をされて苦しんでいても、
結婚したのはあなたの選択だと思う。

子供が欲しくてもできない人にとって、
子供のことで悩んでいる人に対しては、
子供のことで悩めるだけうらやましいと思う。

そして、その逆もあり、
借金して苦しんでいる人は、
お金なんか無い方が楽でいいと思うし、
結婚に苦しんでいる人は、
結婚なんかしなければよかったと思うし、
子供がいることで悩んでいる人は、
子供さえいなければ
私も自由だったと思う。

人それぞれの思いは、
それぞれ自由で、
そして、その人の立場になれば
理解できることばかりなのに、
社会や世界全体の苦しみのレベルで見ようとすると、
ひとりひとりの苦しみが小さくなってしまい、
分からなくなる。
つらいことでも、
つらいと、人に言えなくなってくる。

ただ、1つだけ言えること。

みんなみんな、人それぞれつらくて、
みんなみんな、人それぞれ
生きるということは大変なんだよねということ。

今日の私は、
それを言うことが精一杯なのです。
そういう一日でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 19:17 

2011年04月15日

チューリップ

春の強い風が吹いています。
ベランダの植木も、飛ばされてしまいそうな
強い風です。

先日、横浜公園で、
ゆったりとおだやかに咲きはじめていた
数々のかわいいチューリップのことが
気になります。
この風で、倒れてしまわないか、
ぐったりとしてはいないか…
心配です。

あのチューリップたちは、
あの場所に、何も知らず植えられ、
そして、あの場所で咲く運命でした。

あの土地に根をはり、
あの場所から逃げることもできず、
選ばれた場所で思い切り咲き、
私たちに春の訪れを
全身で伝えてくれています。

何て、けなげなんでしょう。

私たちにも、与えられた運命があります。
どうすることもできないこともあります。
そこから逃げることもできずに、
この場所でやらなくてはならないことがあります。

それならば、私たちらしく、
この場所で精一杯生きてみよう。

そんなことを考えさせられた日でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 18:39 

2011年04月11日

桜そして祈り

 

さぁ、桜を見に出かけましょう。
悲しみや、苦しみや、
不安や恐怖を感じている
今日この頃だけれど、
春はやなり、こんな時でもしっかりと、
ちゃんと訪れました。

自然の力、自然の大きさに気付かされ、
自然の威力や恐ろしさを教えられた
私たちだからこそ、
自然の美しさも、
謙虚に、もう一度、見つめましょう。

日本の誇りでもある桜。
はかなげさの中にも、
凛とした美しい桜。
日本人の特有の感情や感性に
気付かせてくれる桜。

私たちは、誰もがこの時期を
大切にしてきたはずなので、
もう一度、春に思いを込めて、
桜を見に出かけましょう。

つつましく、そしてあたたかかく、
優しい気持ちと、感謝の気持ちで、
祈りを捧げましょう。
たくさんの、今、苦しみの中にいる人たちに。
そして、私たちの将来に、
私たちの日本のために、
祈りを、心から捧げましょう。

みんなで手を合わせながら。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:18 

2011年04月05日

新しい玄関

新しくホームページが生まれ変わりました。

この取り組みは、半年ぐらい前から始まりました。
文章を書き始め、何度も修正をし、
写真を、たくさんの画像から選び、
正直、何かを新しく創りあげていくという、
生みの苦しみを、
あらためて感じる日々でした。

やっとできあがったホームページは、
ここ、横浜心理ケアセンターの
玄関となります。

玄関まで、まず来ていただくために、
そして、玄関の中のここ、センター内に、
安心して訪れていただくために、
より分かりやすく、
より理解していただきたく、
たくさんの想いの中、時間をかけ、
やっとできあがりました。

時代も変化をし、
人の価値観も少しずつ変わりはじめ、
悩みの内容や御相談の内容が、
刻々と変わりつつある中、
どなた様のニーズにも
合った内容であってほしいという願いが、
皆様にとどきますように、
本当に心から祈る気持ちでいっぱいです。

地震、津波、原発、救助の問題など、
いろいろな事が続いている毎日の中、
それでも私たちの現実の生活は、
変わらず、ここにあります。

私たち、横浜心理ケアセンターは、
まず、目の前の人たちの
苦しみや傷あと、そして不安などを
解消していくためのお手伝いをしていくことに、
全力で、これからも向き合いたいと考えております。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 椎名 あつ子 : 12:13 

2011年04月02日

生きる

大切な友達が息を引き取りました。
食道がんと告知されてから
1年と4ヶ月の間、
彼女は、一度も弱音を吐かず、涙を見せず、
つらいつらい様々な治療を乗り越えながらも、
いつも側にいる夫のことを思いやり、
義母のすべてをぐっとがまんし、
支える側となっていました。

亡くなる1週間前に会ったときは、
力が入らず、食事もできなくなっていたのに、
別れるとき、私に向かって、
両手の握りこぶしを頭まで上げて

「がんばる!」

と言っていたのが、最期の姿でした。

彼女のご遺体が家に戻された日、
彼女と御主人の部屋を見せていただきました。

ベッドのすぐ横の壁に、
彼女が墨で書いた文字が貼られていました。

「生きる」

かわいい字で、そして力強く、
それはまさに、彼女自身でした。

本当に、本当に、
美しくかわいらしく、そして強い人でした。

4年前、一緒に行ったイタリア旅行の時の、
少し酔った感じのかわいい無邪気な顔の写真が、
彼女の最期を飾る写真となりました。

手を合わせて、何度も祈り続け、
泣き続ける中、
彼女の声が聞こえました。

「あっちゃん、何故泣くの?」

そう、あなたは、
やっと苦しくなくなったのですよね。
天国から、私たちを見守ってくれているのよね。
悲しんではいけないのですね。

私も、私らしく「生きる」ことを、
大切にするね。
約束するね。

あなたは、私にたくさんのことを、
本当に教えてくれました。
心から、ありがとう。
あなたに出会えて、本当によかった。

大切な人、
安らかに、
ゆっくりと…

天国で、生きてね。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:38 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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