2024年08月14日

「あきらめないでね」

ここ最近、カウンセリングをしていて
強く感じたこと。

それは人間関係の大きな変化について。

これはコロナウイルス感染のパンデミック後の
社会全体の様々な在り方が
個人のライフスタイルにも
深く影響しているのかもしれないし

仕事、そして家族や友人とも
ある日突然、大切な関わりが制限されたあの時から

コミュニケーションの方法が大きく変わってしまったのかもしれないけれど。

夫婦、親子、仕事、友人との会話が
とても合理的というか
短く簡単になり
希薄でもあり

その結果、
お互いが
わからないまま
伝えきれないまま
理解できないまま

誤解や不信感や疑惑などがうまれてきて

思い込みや
諦めが強くなってしまっているみたい

相手を想うよりも
相手を気遣うよりも

自分を守ること
自分を正当化すること
自分が傷つかないことが優先になってしまっていて

夫婦でも親子でもその他の人間関係でも
深く関われない
深く関わることが怖くなっている

深く関わらなければ傷つかないし
嫌なことを知らないで済むし
分からないままでいた方が平和かもしれない

でも

「それでは
このままではだめだよね」


みんな頭でも心でも分かっているけど
どういう言葉で接したらいいのか
分からない
見つからない

そんな
暗い深海のような
不気味な不安の中で
息を潜めてみんな生きている

それがたくさんの人たちの現実。

みんな、みんな
不安と恐怖と寂しさと孤独を抱えて生きている。

だけどみんな
本当は
理解されたいし、認めて欲しいし、
愛されたいし
人を愛することも
あきらめたくないのだということは
自分では分かっているのに・・・

それは、まるで

レントゲンではどこにあるか見えないけれど
心はきっと身体のどこかにあると
誰もが信じているように

誰もが愛はどこかにあると信じたいし

それは
誰もが祈る気持ちで求めていることだと思う

求め続けていれば
探し続けていけば
考え続けていれば
いつかきっと
自分の欲しかった愛の答えが見つかるはずだと

だから
(あきらめないでね)

それは
私が私の中で伝えたかった
ある日のカウンセリングの時間でした。

投稿者 椎名 あつ子 : 17:35

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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