2025年02月アーカイブ

2025年02月28日

我欲から原点へ

先日の連休に京都に出かけてきました。

京都には、年に2回は必ず行くようにしているのですが
実はそれには大きな理由があります。

8年前に癌の告知をされて
その時に絶望を感じ
藁をもすがる思いで探して出会った寺院が京都にありました。

そこ平等寺は
1003年創建の真言宗の寺院でその中にある
本尊・薬師如来像は、善光寺、清涼寺の釈迦如来像とともに
「日本三如来」の一つとして数えられていて
人々の病気や苦しみから救い、あらゆる願いを叶えて下さる
有り難い仏様として古来より貴族や民衆までの多くの人々から信仰されてきたようです。

平等寺は京都の町の中にひっそりとある古くて小さな寺院ですが
初めてこの寺院に訪れて祈祷をしていただき
初めて御護摩焚きを見た時には全身が震える様な感覚になったことを覚えています。

それから検査や手術等もして、今は経過観察をしていますが
おかげさまで今も生かされています。

それからこの場所に来る目的で
京都には必ず来るようになりました。

まさか自分が告知されると持っていなかったので
もちろん誰もがそうだと思いますが
人間ドックの検査結果であっさりと「悪性ですね」と
言われたときは、今から想い出してみようとしても
どうやって帰ったか覚えていない程で全てが終わった気がしました。

手術の前日の日記です。

「運命ってあるのか?
あらかじめ定められた何かがあって自分が信じて選択したとおもっていても
実は運命の一部としてすでにプログラミングされていたことで
わたしたち自身の意志とか考えもあってないような物なのか・・・

それでも運命を切り開く様に自分の意志の力で運命の道筋を変えることができるのか・・・

私は神様を信じる

神様って宗教的でもなくて
何か形をしているわけでもなくて
とても尊いパワーというか
エレルギーとか
流れみたいな
守られていうような・・・

今、私に与えられていることは
しっかりと受け止めてみること
重い荷物のような哀しみや怖さとか
全て背負っているように気がするけど
大丈夫と思える日
が来るかもしれないから

つまり、
幸福と不幸はコインの裏表みたいな物で
だから幸福を求めるのなら
そのために耐え忍ばないとならない
何かが生じることも覚悟すること

感謝して生きるって本当にかんたんではないよね

全てをかけて自分の魂を愛する
大きな何かに身を任せて自分を信じる
そして大切にする・・・

明日が来ることは生きていること」

こんなメモを書いていた自分とあの時を
忘れないためにも

日常の我欲から原点に戻らせていただく時間が京都への想いでもあります。

そして今日も明日も穏やかでありたいと思います。

明日から3月になります。

今頃はしだれ梅と椿が美しい京都を心の中で描きながら
平等寺に向かって祈りたいと思いました。

投稿者 椎名 あつ子 : 16:51 

2025年02月14日

バレンタインデー

今日はバレンタインデーですね。

この日は、国や文化によって様々です。

日本では少し前までは女性が男性にチョコレートを贈るのが一般的でした。
仕事関係でも義理チョコを贈ったりしていましたが、
今ではお友達同士で贈り合ったり、自分へのご褒美としても人気のようです。

アメリカでは男女ともに恋人や夫婦や学校のお友達同士でも
プレゼントやカードを贈るようです。
フランスやイタリアではさすが愛の国ですから
恋人同士には特別の日でもあるようです。

昔私の子ども達が学校に行っていたときは
インターナショナルスクールに通っていましたので
それはそれは大きなイベントでした。

親たちは子ども達に内緒でこの日のために
手作りのプレゼントと、心のこもったお手紙を用意して
先生に事前に渡しておいて
当日にみんなの前で子ども達にサプライズとして渡してくれるという事が毎年ありました。

私も子ども達が寝た後にドアに飾るリースを二人の娘のために創っていたことを想い出します。
あの時は、仕事が大変で寝不足になりながらも
喜ぶ顔を想像しながら
チクチクと針をさして、お花を作って沢山のリボンで飾ったリースを完成させた時の
達成感を今でも覚えています。

学校ではそれぞれの親が作ったプレゼントを見せ合って
喜びや感謝をほめ合って一緒に楽しい時間を共にしていたようでした。
いい時代でした。

あれから、何十年も立ちましたが、
娘達もそれぞれの家族でこの日の意味を想い出して
楽しい時間にしてくれたらと
こころから思ったのでした。

皆さまにとっても
恋人や、友達や、家族がいる事のありがたさを心から
愛おしく思って感謝する素敵な日になりますこと
お祈り致します。
Happy Valentine’s Day!

投稿者 椎名 あつ子 : 12:29 

2025年02月04日

一期一会

ここ、横浜心理ケアセンターに
1ヶ月に一度来て下さる業者さんがいます。
その方とはもう23年ほどのお付き合いになります。

23年というと、このカウンセリングルームが
今のところに引っ越ししてからのお付き合いになるので
長い歴史になります。

当時は、私の娘達もまだ学生で
学校帰りに事務所に寄ることもあり
その方Aさんが良く話の相手をして下さっていました。

先月、いつものようにメンテナンスに来て下さった時に
最後にサインをする時に差し出して下さった
ボールペンを私がお返しするのを忘れてしまいました。

Aさんは、その後直ぐに電話をしてきて
「すいません。ボールペンを忘れてしまったので次の時まで取っておいて下さい。
大切な物で・・・」
と焦った感じでいわれていたので保管して今回いらしたときにお渡ししました。

そのボールペンは、
正直に言うと、どこにでもある普通の物だったので
私は少し不思議に感じながらいました。

今回、ボールペンをお渡しするときに
Aさんが話してくれました。
「取っておいて下さってありがとうございます。
実は、僕は1本のボールペンを最後まで使い切ることにしているんです。
なんてことない、普通のボールペンですが、
このボールペンは、新規のお客様の契約や、お客様からお金を頂いた後のサイン等に使っているので僕の想いがありますし、そのお客様との縁があるので
使い切ることが僕の縁担ぎみたいなもんで・・・」

素敵すぎるはなしでした。

Aさんとの長いお付き合いも
こうした彼の誠実な気持ちや対応に惹かれていたのかも知れないと
改めておもったのでした。

その時にふと思った四字熟語が
一期一会でした。

この言葉は日本の茶道に由来する言葉だと聞いたことがありますが、
人との一生に一度の出会いを意味し、
茶会に出る際、
その機会は二度と繰り返さない一度きりかも知れないと心得て
互いに誠意を尽くす心構えのことの意味とされています。

Aさんとは、これからも続く関係ではありますが、
友人でも、家族でも、クライアント様とでも
再び会えるかというとそれは誰も分からないことでもあるので
今日会えたことに感謝して
その時を大切にしたいとおもいました。

そして長い知り合いとも
お互いの歴史をみてきた関係を大事にして
これからも見守り合いながら
大事にしていきたと思ったのでした。

素敵な言葉に感激した日でもありました。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:28 

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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