2025年02月04日

一期一会

ここ、横浜心理ケアセンターに
1ヶ月に一度来て下さる業者さんがいます。
その方とはもう23年ほどのお付き合いになります。

23年というと、このカウンセリングルームが
今のところに引っ越ししてからのお付き合いになるので
長い歴史になります。

当時は、私の娘達もまだ学生で
学校帰りに事務所に寄ることもあり
その方Aさんが良く話の相手をして下さっていました。

先月、いつものようにメンテナンスに来て下さった時に
最後にサインをする時に差し出して下さった
ボールペンを私がお返しするのを忘れてしまいました。

Aさんは、その後直ぐに電話をしてきて
「すいません。ボールペンを忘れてしまったので次の時まで取っておいて下さい。
大切な物で・・・」
と焦った感じでいわれていたので保管して今回いらしたときにお渡ししました。

そのボールペンは、
正直に言うと、どこにでもある普通の物だったので
私は少し不思議に感じながらいました。

今回、ボールペンをお渡しするときに
Aさんが話してくれました。
「取っておいて下さってありがとうございます。
実は、僕は1本のボールペンを最後まで使い切ることにしているんです。
なんてことない、普通のボールペンですが、
このボールペンは、新規のお客様の契約や、お客様からお金を頂いた後のサイン等に使っているので僕の想いがありますし、そのお客様との縁があるので
使い切ることが僕の縁担ぎみたいなもんで・・・」

素敵すぎるはなしでした。

Aさんとの長いお付き合いも
こうした彼の誠実な気持ちや対応に惹かれていたのかも知れないと
改めておもったのでした。

その時にふと思った四字熟語が
一期一会でした。

この言葉は日本の茶道に由来する言葉だと聞いたことがありますが、
人との一生に一度の出会いを意味し、
茶会に出る際、
その機会は二度と繰り返さない一度きりかも知れないと心得て
互いに誠意を尽くす心構えのことの意味とされています。

Aさんとは、これからも続く関係ではありますが、
友人でも、家族でも、クライアント様とでも
再び会えるかというとそれは誰も分からないことでもあるので
今日会えたことに感謝して
その時を大切にしたいとおもいました。

そして長い知り合いとも
お互いの歴史をみてきた関係を大事にして
これからも見守り合いながら
大事にしていきたと思ったのでした。

素敵な言葉に感激した日でもありました。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:28

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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