2025年05月アーカイブ
2025年05月26日
母と子のプレイセラピー
親子プレイセラピーを体験された方がいらっしゃいました。
最近、お子さんとどう遊べばいいか分からなくて悩んでいる
そんな、お母さんは実はよくいらっしゃいます。
特に、育児が初めてであったり
自分自身が子ども時代にあまり遊んでもらった記憶がない場合
「どう接するのがいいのかわからない」
「子どもの要求がよく分からない」
「部屋も汚れるし、面倒くさいと思ってしまう」
そういったお母さんの悩みは良く聞きますし、
そしてそれは、特別なことではありません。
でも、
自分が母親失格と落ち込んだり
面倒見のいいように見える他のお母さんと比べて不安になったり
その悩みを誰にも話せないでいる内に
子どもに対して、イライラして怒ってしまい
益々自信を失っているお母さんが沢山います。
お母さんに「正解」はありません。
子どもが○○したいといってきても
「それお母さんどうやればいいか分からないの」と正直に伝えてもいいと思いますし
「お母さん上手にできないから観ていてもいい?」といってもいいと思います。
遊び方が分からなくても
ただ、子どものそばにいて見守っていることが大切だと思います。
子どもの様子をじっと見て
「それなあに?」とか「すごいね」とか「おもしろいね」
と声をかけるだけでも子どもは「一緒に居てくれてる」と感じて
安心しています。
また、上手くできなくても、あたらしい遊びを考えられなくても
今、子どものしていることに一つでも参加してみるだけでも
子どもは嬉しいのです。
一緒に笑って優しくうなずいてくれているお母さんが子どもは大好きなのです。
お母さんが自分に完璧を求めずに
ちゃんと遊んであげないといけないと思わずに
長い時間ではなくても
1日10分でも15分でも
「一緒に笑った時間」があれば子どもにとって大きな安心になります。
先日は、父の日のプレゼントをお母さんとお子さんと一緒に作りました。
用意した物は
フエルトやリボン、マジック、シール、等で
フエルトで作ったお守りにシールを一生懸命貼って
中にお父さんへのお手紙を入れました。
そしてお母さんにも参加していただくために
お母さんも御主人にお手紙を書いてもらいました。
お子さんはお母さんのお手紙を喜んで見ていました。
一緒にお守りの中にお手紙を入れるときに
本当に嬉しそうでした。
お母さんも少し照れながら嬉しそうでした。
お母さんは手を貸さずにだだじっと話しかけながら見守っていました。
子どもは、途中お菓子を食べたり
幼稚園の話をしたりしながら
お母さんとの時間に満足しているようでした。
次回は、お母さんの苦手な「おままごとごっこ」を体験します。
少しずつでも
お母さんと子どもが一緒に居ることが
どれだけ嬉しい時間かということを知っていただけたらと思っています。
私も、心がふわっと和む時間となりました。
2025年05月14日
夫婦の再生
GW休暇にはパリに出かけて来ましたが、
1番心に残ったのは
ノートルダム大聖堂でした。
800年以上の歴史を持つゴシック建設であり
ここは観光名所だけではなく
ヨーロッパまた、さらには人類全ての人の文化遺産でもあります。
この教会が2019年に火災に遭いました。
あっという間に炎の中で全てが焼け落ちてしまいました。
灰にまみれた「彼女」を世界中の人が
哀しみと、喪失感と、絶望と、怒りのような感情と共に
涙を流し見つめていました。
あの時に再建の工事には20年も30年もかかると言われていて
私も、生きている内に再び見ることは不可能なのかもしれないと
あきらめていました。
工事は瓦礫の除去や構造の安定や、安全対策を含む準備作業に
2年ほどかかったとのことで
本格的な再建工事は2021年からだということでした。
また、150ヶ国の寄付金や個人の寄付金など総額8億ユーロ以上
が集まったとのことでした。
こうして、沢山の人たちの努力と信念とで
2024年12月には一般公開と礼拝の再会が実現しました。
2024年12月7日には礼拝堂の前でオーケストラが入り盛大なコンサートが開かれた
事を知りました。
その時のヴィアネ氏がフランス語で歌った「ハレルヤ」には
日本人でカソリック教徒でもない私でも心から熱くなる想いを感じることができました。
「ある日彼女はいった。
わかったわ。私に炎を与えるのなら私は耐えましょう。
でも、私は決して死なない。
私はあなたたちの中に避難しましょう。
そして、冬の寒さの後、太陽が訪れてハレルヤの時が来たのです。
彼女はいいました。
あなた、強き者たちよ。
平和を宝物のように大切にしなさい。
それは美しいことだけど、
私たちは本当は脆い。
だから、平和をあきらめたらあなたの人生は終わり。
しかし、希望を持つ者は太陽のように輝き、
世界はハレルヤを待ち望む」
パリで再建された美しいノートルダム大聖堂をこの目で見てから
私の中で何かが生れました。
そして、その心からの想いを言葉で伝えたくなりました。
ノートルダムの再建とハレルヤの唄が今でも私の魂の中で生きています。
休暇後も様々な夫婦のカウンセリングをしている中で
修復を希望されている方にあっていますが
中には修復の意味がよく分からなくて
元に戻る生活と感じていて苦しくなっている人がいます。
夫婦がたとえ離婚ではなく修復しても
又あの時のようなつらい生活がいつしか繰り返されるのであれば
それは地獄でしかないのではないか。
修復とはなんですか??と。
私は修復という言葉を再生という言葉に変えて考えてみたいと
今、思っています。
ノートルダムの再建のように
ただ、元に戻すのではなく
個々が感じる価値や感情やアイデンティティーを再認識しあって
自分達にとって大切な場所、居場所とは何かを考えながら
元通りではなく新しい物を取り入れて再生して行く。
一度失ったことで(火災に遭って)
喪失感や、絶望を感じ合ったからこそ
壊れた物をどう乗り越えて新しく作り上げていくか
再生とは何かを考える
火災になった理由や、壊れた理由だけに囚われずに
新しい取り組み方に手を取り合って進みながら
自分との向き合いをするときでもあると
心から思うのです。
簡単なことではもちろんないのですが
希望を忘れない方、
そして自分が変わりたいと思える方
再生はあると信じられる方は
今も、少しずつ光の場所を見つけられてきています。
私自信も新しい自分の再生を試みていきたいと
こころから感じています。
この感動を忘れずにいたいと思っています。
2025年05月08日
自由な国 パリ
GW休暇も終わり日常の生活にもどりました。
今回はこの事務所が25周年ということもあり
二年ぶりにパリに出かけてきました。
毎回、観光らしいことはせずに
生活するように、
ゆるくまったりとした時間を過ごすことにしていますが、
今回は久しぶりに事前に美術館のチケットを取り
オルセーとオランジェリー美術館に行って
モネ、ピカソ、ゴッホ、マティスなどの絵を観て回りました。
昔に観た絵でも、
年齢を重ねてからの感じ方の変化にも自分でびっくりしました。
モネの睡蓮の「朝焼け」では美しさよりも静かなる沈黙の大切さをひしひしと感じたり
また、ゴッホの自画像では狂気や苦悩よりも凛とした真の強さを感じたり
また、マティスの裸婦の絵では色鮮やかな色彩の憧れのようなことよりも
言葉では言い表せない女性の本来の優雅さとエレガントさに美を感じたりしました。
年を重ねることは、沢山の様々な経験から
感じ方や、物の見方や、考え方が増えていく事でもあり
人の感覚はどんどん変わっていくのだと
同じ物や同じ事でも昔と今では違って受け止めていることに
新しい発見と喜びを感じることができました。
そしてまた、
華やかに見えるパリでも、
貧しい生活の人たちが今回はとても増えた気がしました。
生と死が隣り合わせであるようにも見えました。
生きていくことがとてもきびしい時代になってきていることは
どの国でも同じなのかもしれません。
ただ、パリにいる人がどんな人でもみんな堂々として見えるのは
何故なんだろうと思ったりもしました。
そこには生きる事への自由さを忘れていないからなのではないのかなと
私なりに思ったりしました。
自由であるということと
孤独であること
この二つの
ある意味、真逆な状況を
「私は、それでも自由である」
というポリシーとして
生きているように感じたのでした。
この感覚をいつも味わいたくて
私はパリに行くのだとまた、あらためて感じたのでした。
プロフィール

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。
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