2023年10月13日

当カウンセリングルームでの夫婦カウンセリングについて

§夫婦カウンセリングとは
夫婦関係において問題を抱えている夫婦が、カウンセリングを通してその問題の解決を目指すものです。どちらが正しい・間違っているということを判断するものではありません。 より良い二人になるために、お互いにどのようにしたら良いのかを考えるものです。カウンセラーは夫婦のどちらかの味方になるわけではなく、中立的で客観的な立場から夫婦それぞれのお話をうかがい、寄り添い、そして、アドバイスやアプローチをしながら夫婦にとってどのようにしたら問題が解決するかのお手伝いをします。カウンセリングを受けるご夫婦はそれぞれ、カウンセリングを通して、気づき、修正したり変える努力をし、元の夫婦の形に戻るというよりも新しい夫婦の形を見つけていくものです。そのためには、時に、覚悟や努力が必要となります。

§夫婦カウンセリングにおいて問題となりやすい点
・カウンセラーには守秘義務があるため、夫婦であっても伝えてほしくないことについては承諾なしに相手の話した内容をお伝えすることはできかねます。ただ、夫婦カウンセリングをすすめていく中で、カウンセラーが通訳係としてお伝えさせていただくことはあります。話してほしくないことについては事前に伝えていただきたいと思います。

・夫婦のどちらか片方だけがカウンセリングを受けた場合、カウンセラーが自分の方の味方をしたように後日相手に伝えてしまうことで起きるトラブルもよくありますが、そういった時は夫婦同時のカウンセリングをお勧めしております。
(緊急以外のお電話、メールでのご相談は誤解を避けるため行なっておりません)

・離婚を考えてカウンセリングを始めても、カウンセリングが進んでいくうちに、修復できるご夫婦もいらっしゃいますし、反対に、修復を目指してカウンセリングを始めても、お互いにとって別々の人生を歩む方が良いという結論に至るご夫婦もいらっしゃいます。

・カウンセリングを通して、それまでは見えていなかったお互いの価値観や思いや考えにズレが見えてくることがあります。まるでカウンセリングを受けたことでズレたように見えるかもしれませんが、元々隠れていた夫婦間での問題となることが見えてきただけである場合が多いものです。

・夫婦それぞれのお気持ちや言い分があまりにもかけ離れている場合、カウンセリングには時間(回数)がかかることがあります。また一回のカウンセリング(多くは 90 分)の中でも、お話をまとめることが難しいこともあります。

・夫婦それぞれの思いが異なる場合、お互いが納得できる結論を目指していても、どちらかにとって納得のいかない結果になってしまう場合もあります(例えば、離婚を望んで いなくても、結婚生活を継続することが難しいという結論に至るなど)。また、カウンセリングの経過の中で、まるでカウンセラーが相手だけの味方になっているように見えることもあります。そのため、悲しみや怒りといったネガティブな感情が強く出てくる場合もあります。その場合には、遠慮なくカウンセラーに直接ご相談ください。その場合にも、出来る限り、それぞれがお気持ちの整理をして新たな気持ちでより良い人生を歩めるように、アドバイスさせていただいております。

・夫婦だけで話している時と、カウンセラーと話している時では、異なる話をされる方もいらっしゃいます。そのため、夫婦で話し合ったこととカウンセリングの場面では、話が違ってくることもあります。そういったズレがなぜ生じるのかをカウンセリングで扱うこともございます。

・夫婦の問題においては、時に法的な問題に発展する場合もございます。そういった時のため、こちらでは経験豊富な弁護士との協力体制を20年以上に渡り継続しておりますが、まず上記のような事につきまして、ご理解の程よろしくお願いいたします。

投稿者 椎名 あつ子 : 16:19

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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