2022年10月04日

夫婦の整理ノートを作ってみましょう

ある日の夫婦カウンセリング。
(本人を特定しない表現にしています)

事例A
・結婚10年目で子ども2人
・共働きで夫はIT関係の会社勤務
・妻はメーカー企業勤務で現在育休中

(ご相談の内容)
夫は、仕事が忙しく、妻への負担を減らしてあげたいとは
思っているけれど、自分は疲れが溜まっていて
妻は育休中でもあり、モラルハラスメントをしてしまっているようで
妻から指摘されたがどうすればいいのかわからない。

妻は、夫の日々の態度や言葉の暴力に傷ついており
家事、育児をワンオペでこなしながらも
夫の言動にイライラして爆発するとヒステリックになり
子どもの前でも大声を出したり、物を投げたりしてしまい
自己嫌悪に陥る。離婚も考えるが、子どものことを考えて
やはり修復を望んでいる。

など、
このようなご相談は数多くあります。

まず、このようなご夫婦の場合の問題点を整理してみましょう。

〈夫の整理ノート〉
① 夫の起床、帰宅、寝る時間を書き出す(平日)
② 仕事が休みの日のスケジュールを書き出す
③ ①②を整理して空いてる時間がどのくらいあり、
その時間で何ができるのか考えて書き出す
④ 妻がして欲しいと思っていることについて考えて書き出す
⑤ モラルハラスメントについて調べてみる
自分の言動の何がハラスメントになっているのか考えてみる
⑥ いつから今のような状態になってしまったのか
そのきっかけが何かについてまず、
相手のせいにせず自分の問題として考えて書き出してみる

〈妻の整理ノート〉
① 現在の妻の育休中の1週間の日々の生活のスケジュールについて
細かく書き出す
② 育児・家事の部分で夫にお願いしたい、
または助けて欲しいことについて書き出す
③ 夫のどんな言動に傷ついているか書き出す
④ 自分のヒステリックになってしまう時の状態について
1ヶ月の中で周期があるかどうか考えてみる
(カレンダーを見ながら生理前の時に多いなどホルモンのバランスについて)
⑤ 大声を出したり、物を投げたりの
感情コントロールができない状態になる原因について考えてみる
⑥ 感情のコントロールについて、まず、止めるために必要な助けは何であるのか
夫婦で考えてみる(第三者の支援、相談など)

このような夫、妻の整理ノートは
感情や現実的な時間の中でのスイッチの入り方、
怒りの進み具合について、
そして、
子どもへの影響について
話し合うために必要なことだと思います。

ただこういった話し合いで一番必要で大切なことは
自分の不満や相手への指摘したい部分はまず置いて(言わないで)
相手の立場(相手の時間、リズム、辛さ、心配事、混乱してしまっていることetc.)
になって思いやりの気持ちを持つことだと常々感じております。

そしてその、相手の立場になって考える事は
1日2~3分でもいいのです。

ただ、相手の立場になることはとても大変で
つい忘れてしまい、自分の不満の感情を吐き出したくなるのも当たり前で
たくさんのご夫婦が悩んでいることでもあります。

そして、ご夫婦だけではケンカになりやすく
なかなか解決できない場合に夫婦カウンセリングでは
第三者であるカウンセラーが間に入って
客観的に平等に分析、整理を進めていくこととなります。

まずは…
夫婦で整理ノートを作りはじめてみてはいかがでしょうか。

今回も最後まで読んで下さりありがとうございました。

投稿者 椎名 あつ子 : 16:10

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

月別アーカイブ

カレンダー

2022年10月
« 9月   11月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

オススメ