マイウェイ 女性カウンセラーのプチ・エッセイ

3年ぶりに、古い友達と会いました。
彼らは、昔、13年ほど前、
中近東の小さな国で出会った
日本人の仲間たちです。

私がその国にいた頃は、
湾岸戦争の後でした。
当時のビデオを観ながら懐かしい話をして、
帰ってきました。

その仲間にも、そして私にも、
13年の月日は当たり前のように流れ、
年をとり、決して若くはない
年齢となっていました。
あの頃、20代だった私を
助け続けてくれた仲間は、
やはり今でも優しい人たちでした。

私には、なかなか人の味わえない国での
時間という歴史が、
今の私を支えています。
現実から逃げるように、
毎週行っていた砂漠のあの景色が、
今の私を支えています。

中東の砂漠の美しさ、
絶望に近いはかなさ、
そして変化し続ける姿。
今の私は、きっとそこから
生み出されたのだと思っています。

あふれ出しそうな星と月の光だけで
夜を過ごした日、
野生のラクダが
月の砂漠の歌のままだったこと、
熱すぎる昼間の太陽への恐怖と憎しみ、
夕暮れ時の街中のコーランの美しい響き、
沈む太陽が大きすぎてこの世の終わりのように思ったこと、
こんなにも透き通ったエメラルドグリーンの海が
この世にあったと思ったこと、
神様をはじめて信じられる気がしたこと、
そして、
あれから私は大きく変わったということ。

その仲間は、そんな忘れかけていたことを、
私に思い出させてくれました。
そして、変わらない優しさが再び
そこにはありました。

私の第二の故郷でもあるその国に、
いつか必ずまた、
訪れようと思っています。