2009年10月07日

うさぎ

十五夜の日の、
月の中のうさぎのことは、
先日、ブログで書いたばかり。

まさに、十五夜の日の土曜日。
その日は、夕方まで雨が降っていた。
仕事が終わって、
知人の絵のオープニングに、
黄金町まで出かけた。

黄金町という、昔、売春宿だった街は、
その跡地を、横浜市が
一斉にリニューアルを呼びかけ、
新しく生まれ変わっていた。

そこでの展示ということもあり、
とても初々しい感覚で
観ることができた。
彼の絵は、とてもとても大きく、
青の世界、一色だった。

大好きな青の色に刺激を受けて、
生まれ変わった黄金町の街を
ブラブラしていると、
昔の売春宿跡地の部屋に住み出した
ひとりの老人の家の入り口から、
一匹の小うさぎが
ピョンピョンと飛び出してきた。

どうも、散歩の時間らしく、
老人は、心配することなく、
「帰ってくるから」
と、普通に話していた。

うさぎが、自分で散歩するなんて…

とにかく驚きながら、
笑える光景だった。

かわいいうさぎ どこへ行く
ちゃんとおうちに 帰るのよ

そんな作り歌を勝手につぶやいていたら、
その頃にはもう、大きな満月が、
くっきりとあらわれていた。

月の中にうさぎが見えなかったのは、
そういうことかと、
後になって気が付いた。
あのうさぎは、月の中から、
十五夜の日、私の目の前に
あらわれていたのだから。
きっと、あの老人は、
うさぎを月の中によみがえらせた
神様だったんだ。

またまた不思議な日。
ススキとお団子を
ちゃんとお供えした効果かな。

青の世界といい、
街を散歩するうさぎといい、
おとぎ話に出会えたような日となった。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:43

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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