2022年03月08日

思春期の子どもの起立性調節障害について

最近コロナによる生活の変化などもあり
お子さんの不登校気味になる原因として
様々な体の症状が出る場合があります。

まず多いのは
朝なかなか起きられない、
動悸、息切れがする、ふらふらする、
頭痛、腰痛、だるさ、倦怠感、
乗り物酔い、食欲がない、
何もやる気にならない、
立ち上がった時にめまいが起きる
などがあります。

もし、このような症状があてはまる場合、
一度「起立性調節障害」を疑って
小児科や小児精神科、カウンセラーなどに
相談してみて下さい。

この病気は自律神経系の機能が低下し
循環器系の調節がうまくいかなくなることが
原因と言われています。

そしてこの自律神経が低下する要因として
自律神経の乱れ、水分不足、
運動不足、精神的ストレスなどがあり
小学校高学年~高校生ぐらいまでの
思春期の子どもに多く、朝なかなか起きられず
時にめまいや動悸、失神などがあるために
不登校につながることも多いのです。

精神的ストレスが原因である場合は
たくさんの問題が重なり合っている場合があります。
学校内のいじめ、友達との人間関係のこじれ、
集団生活の苦痛、勉強の遅れ、
受験、親子関係、兄弟関係、
夫婦関係の問題の影響などです。

ここ横浜心理ケアセンターにも
様々な精神的ストレスを抱えて
悩んで苦しんでいる子ども達がたくさん来ます。

そして、そのよくある症状の
「朝起きられない」
「なかなか眠れない」に対して
親達は、どうしても「怠け病」として捉えて
ついつい怒ってしまいがちになります。

「遅くまでゲームや携帯を見ているから
朝起きられないんでしょ」とか
「規則正しい生活をしていないからよ」とか
「ただ学校に行きたくないから
朝グズグズしているんでしょ」とか
言いたくなってしまうのです。

しかし、
この病気の場合は
怠け癖ではなく
自分の意志でコントロールできない
体の病気なのです。

そして
精神的ストレスが影響している場合は
ストレスを軽減して
コントロールしていくことが
必要となりますので、
親や先生、
カウンセラー、ドクターが
子ども達の生活や、
置かれている環境を知り
サポートしていくことが
子ども達の心を傷つけず
ケアしていくことに繋がると思います。

早めの診断や治療など
子どもへの正しい理解を
深めてみてはいかがでしょうか。

向き合い方や親子関係についても
保護者の方々の
お子さんへの理解や接し方などが
お子さんを将来救うことになると
日々感じています。

投稿者 椎名 あつ子 : 15:14

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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