2022年03月アーカイブ
2022年03月29日
愛を知っている人は孤独という空間を大切にできる人
この世界には様々な空間があります。
生きて行くこと、
それは空間から空間へ
時間と共に動いていく
過程でもあるように思います。
夫婦間、親子間、仕事間、
上下間、友人間、男女間、人間間…
それらの様々な空間には
必ず何かしらの関係が生まれます。
夫婦関係、親子関係、仕事関係、
上下関係、友人関係、男女関係、人間関係…
というようにです。
私という個と
それ以外のすべての対人とには
大きな「間」があります。
決して一緒にはなれない空間が
必ずそこにはあります。
私という個人と
その対人との関係が
どんなに深く、信頼し合っていたとしても
認め合っていると思っていても
わかり合えていると思っていても
それは部分的な共感であったり理解であって、
同じには決してなれない空間であり
それが対人関係の孤独の意味でもあります。
人にはその人なりの個性があります。
そして、自分にも自分なりの個性があります。
その個性と個性は
ぴったり重なり合うことはないのだということ…。
そして、
それが世界でたった1つの人格であり
それが個々であるという意味なのだと
最近考えたりしています。
そしてそれを理解することが
愛なのかもしれないと思います。
本当の愛を知っている人は
孤独という空間を大切にできる人
なのかもしれません。
2022年03月22日
alone&togetherそして、LGBTQIA+
コロナ禍の影響もある中で
自分で自分を守ることにも限界があることを
最近、強く感じています。
外で安心して食事をすることや
友達と笑って話すことや
知らない人と友達になっていくことや
家にたくさんの人を呼んでさわぐことなど
今はできなくなっているため
新しい人との出会いもなかなか難しく
恋愛することすらハードルが高くなっています。
今たくさんの人が、aloneであり
孤独を感じています。
みんなが一緒にこの孤独と闘っている時なので
togetherではあるけれど、やはりaloneだと感じて
苦しくなっている人達が増えています。
自分が自分であるためや
自分とは何なのかの「アイデンティティ」や
自分がこの自分でいいという「自己肯定感」などは
他の人と関わりがある中で
生まれてくる感覚でもあると思います。
今、そのあたりまえの他の人との
関わる時間が奪われているのも事実です。
そしてまた、そんな中
何故か他の人と違っている…とか
同じ感覚を持てない…とか
このことは人には秘密にして
隠しておかなくてはいけないなどの
抱えている問題があるとすると…
それは、もっともっとつらい事であると思います。
最近LGBTQIA+のドラマを観て
深く深く何かを感じました。
この何かという感情を言葉にするのは
とても難しいですが、
「言えない」社会から
「言える」社会にしていく
こころの支援について考えたのでした。
そして、この時期alone & together
についてもっと向き合いたいと思っています。
2022年03月08日
思春期の子どもの起立性調節障害について
最近コロナによる生活の変化などもあり
お子さんの不登校気味になる原因として
様々な体の症状が出る場合があります。
まず多いのは
朝なかなか起きられない、
動悸、息切れがする、ふらふらする、
頭痛、腰痛、だるさ、倦怠感、
乗り物酔い、食欲がない、
何もやる気にならない、
立ち上がった時にめまいが起きる
などがあります。
もし、このような症状があてはまる場合、
一度「起立性調節障害」を疑って
小児科や小児精神科、カウンセラーなどに
相談してみて下さい。
この病気は自律神経系の機能が低下し
循環器系の調節がうまくいかなくなることが
原因と言われています。
そしてこの自律神経が低下する要因として
自律神経の乱れ、水分不足、
運動不足、精神的ストレスなどがあり
小学校高学年~高校生ぐらいまでの
思春期の子どもに多く、朝なかなか起きられず
時にめまいや動悸、失神などがあるために
不登校につながることも多いのです。
精神的ストレスが原因である場合は
たくさんの問題が重なり合っている場合があります。
学校内のいじめ、友達との人間関係のこじれ、
集団生活の苦痛、勉強の遅れ、
受験、親子関係、兄弟関係、
夫婦関係の問題の影響などです。
ここ横浜心理ケアセンターにも
様々な精神的ストレスを抱えて
悩んで苦しんでいる子ども達がたくさん来ます。
そして、そのよくある症状の
「朝起きられない」
「なかなか眠れない」に対して
親達は、どうしても「怠け病」として捉えて
ついつい怒ってしまいがちになります。
「遅くまでゲームや携帯を見ているから
朝起きられないんでしょ」とか
「規則正しい生活をしていないからよ」とか
「ただ学校に行きたくないから
朝グズグズしているんでしょ」とか
言いたくなってしまうのです。
しかし、
この病気の場合は
怠け癖ではなく
自分の意志でコントロールできない
体の病気なのです。
そして
精神的ストレスが影響している場合は
ストレスを軽減して
コントロールしていくことが
必要となりますので、
親や先生、
カウンセラー、ドクターが
子ども達の生活や、
置かれている環境を知り
サポートしていくことが
子ども達の心を傷つけず
ケアしていくことに繋がると思います。
早めの診断や治療など
子どもへの正しい理解を
深めてみてはいかがでしょうか。
向き合い方や親子関係についても
保護者の方々の
お子さんへの理解や接し方などが
お子さんを将来救うことになると
日々感じています。
2022年03月01日
愛の落とし穴に落ちる前に
よく「~を信じてくれ」という言葉をよく聞きます。
そしてその言葉はモラルハラスメントやDVを起こしやすい人達の
よくいう言葉でもあると言われています。
自分で自分の生き方を信じられている人は
相手に信じてほしいとはあまり言わないのです。
何故なら信念のある人は他人からも理解されていますので
あえてそういった言葉は使わないものです。
「オレ(私)を信じてほしい」の心理は
この言葉の前に、
たとえ~であっても
たとえ~と言っていても
たとえ~してしまっても
たとえ~だと他から聞いても
という、隠された言葉が無意識についている場合があります。
そして次に続くのは、
たとえ~でもオレ(私)を愛してくれるなら
たとえ~でもオレ(私)を信じてくれるならと続きます。
そして…最後に逆ギレの切り札として
「オレ(私)を信じてくれない人は信じられない」
と言います。
これはモラハラやDVのはじまりであったりもします。
一体何を信じて欲しいのでしょうか。
信じるとは何についてなのでしょうか?
それは
「オレ(私)」の過ち
「オレ(私)」の甘さ
「オレ(私)」の失敗
それをすべて無かったこと
つまりリセットしてくれるのか?と
あなたに聞いています。
その上で
そのオレ(私)と一緒にやっていけるのかと
あなたに責任を押しつけはじめています。
ただ、この身勝手な人ほど時に
とても優しいのです。
人にはいい人なのです。
そしてあなたにも…
それは愛の落とし穴なのかもしれません。
実は愛は目に見えない落とし穴だらけで、
そのために夫婦や恋人同士は
苦しんだり、悲しんだりの繰り返しなのかもしれません。
カウンセリングをしていると
日々私も愛の様々な形に驚いたり
うなずいたり、心配になったり、
危機感を感じたりいろいろです。
そしていつも思うのは
あなたがもしも、わかっていて
愛の落とし穴に落ちてあげているのなら
それはあなたの人生の選択でもあります。
それはあなたの自由です。
夫婦の形や愛の形は
良い、悪いとは決められないものなので
最後は人のせいや、相手のせいにせず
自分で選んだことなのだと思うのです。
ただ、選ぶことに悩んでいる場合は
もう一度、落とし穴の存在を冷静に見つめること…を
勧めたいと思います。
プロフィール
2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。
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