2008年10月01日

ファミリーカウンセリング

長い間、親子の確執があり、
どうしても分かり合えない問題で
悩んで来る人が、意外と多い。

何故、ここまで長引いてしまったのか。
何故、分かり合えないのか。
何故、悩み、苦しみ続けているのか。

理由は様々ではあるが、良く聞くと、
親の言い分、そして子どもの言い分が、
あまりにも違うことがよくある。
お互いの話を別々に聞くと、
どちらの気持ちも理解できることが、
一緒の話し合いの場を持つと、
一気に価値観の違いが
表面化してしまう。

そんな時、ご両親はカウンセリングの場で、
まず、子どもである彼らに
疑問を投げかける。
「他人であるカウンセラーに話せて、
何故、親である私たちに話せないのか」
と。

ご両親が、私の存在に対して複雑な心境の中、
切ない悲しみを、息子や娘に
表現しているのだと感じながらも、
何かとても、自分がいけないことを
しているような罪悪感を持つ時が、
時々ある。

それでも、私たちの仕事は、間に入って、
通じなくなったお互いの言葉を噛み砕き、
翻訳して、相手に伝え直していくことでもある。
親子なのだから、いつか必ず
通じ合えるということを信じて。

他人であるカウンセラーだから、
心の中を素直に話せることも
あると思う。

このまま通じ合えない状態で
時間が過ぎていくのであるならば、
ファミリーカウンセリングを行うことを
ひとつのきっかけと、
考えてみていただけたらと思う。

投稿者 椎名 あつ子 : 19:28

プロフィール

横浜心理ケアセンター

『横浜心理ケアセンター』

2000年から横浜市中区で開設しているカウンセリングルームです。
多種医療・弁護士などとの協力体制のもと、心理カウンセリングを行っています。
このブログでは、センターの代表である私が、一人の人間として、一人の女性として、またカウンセラーとして、日々の生活の中で感じた様々な出来事などをエッセイ風にみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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